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エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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放射線の測定などについての用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 放射線計測において、測定しようとする放射線以外の、自然又は人工線源からの放射線を、バックグラウンド放射線という。
2. 測定器の指針が安定せず、ゆらぐ現象をフェーディングという。
3. 半導体検出器において、荷電粒子が半導体中で1個の電子•正孔対を作るのに必要なエネルギーをε値といい、シリコン結晶の場合は約3.6eVである。
4. 放射線測定器によって一定時間放射線を測定したときの計数値のばらつき(分布)は、ポアソン分布となる。
5. 出力パルスの計数を計測する放射線測定器を用いて低線量率の放射線を測定するときは、時定数を大きく設定して測定する。
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測定器の指針が安定せず、ゆらぐ現象をフェーディングという。
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エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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熱ルミネセンス線量計(TLD)と蛍光ガラス線量計(RPLD)とを比較した次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 線量読み取りのためには、TLD、RPLDの双方とも、専用の読み取り装置が必要である。
2. RPLDの方が、TLDより素子間の感度のばらっきが少ない。
3. 線量を読み取るための発光は、TLDでは加熱により、RPLDでは緑色レーザー光照射により行われる。
4. 線量の読み取りは、RPLDでは繰り返し行うことができるが、TLDでは、線量を読み取ることによって素子から情報が消失してしまうため、1回しか行うことができない。
5. 素子の再使用は、TLD、RPLDの双方とも、使用後、高温下でのアニーリングにより可能となる。
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線量を読み取るための発光は、TLDでは加熱により、RPLDでは緑色レーザー光照射により行われる。
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エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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GM計数管式サーベイメータによりエックス線を測定し、1,200cpsの計数率を得た。GM計数管の分解時間が100μsであるとき、数え落としの値(cps)に最も近いものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 60
2. 80
3. 100
4. 120
5. 160
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160
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29 |
エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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あるエックス線について、サーベイメータの前面に鉄板を置き、半価層を測定したところ4.5mmであった。
このエックス線のおおよそのエネルギーは(1)〜(5)のうちどれか。
ただし、エックス線のエネルギーと鉄の質量減弱係数との関係は下図のとおりとし、loge2=0.69とする。
また、この鉄板の密度は7.8g/㎤とする。
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詳細
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1. 60 keV
2. 70 keV
3. 80 keV
4. 90 keV
5. 110 keV
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110 keV
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エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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放射線防護のための被ばく線量の算定に関する次のAからDの記述について、正しいものの全ての組合せは(1)〜(5)のうちどれか。
A 外部被ばくによる実効線量は、法令に基づき放射線測定器を装着した各部位の1cm線量当量及び70μm線量当量を用いて算定する。
B 妊娠中の女性の腹部表面の等価線量は、腹・大腿部における1cm線量当量により算定する。
C 皮膚の等価線量は、エックス線については70μ線量当量により算定する。
D 眼の水晶体の等価線量は、エックス線については1mm線量当量により算定する。
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詳細
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1. A, B, C
2. A, C, D
3. A, D
4. B, C
5. B, D
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B, C
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31 |
エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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放射線感受性に関する次の記述のうち、ベルゴニー•トリボンドーの法則に従っていないものはどれか。
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詳細
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1. リンパ球は、骨髄中だけでなく、末梢血液中においても感受性が高い。
2. 皮膚の基底細胞層は、角質層より感受性が高い。
3. 小腸の腺窩細胞(クリプト細胞)は、絨毛先端部の細胞より感受性が高い。
4. 骨組織は、一般に放射線感受性が低いが、小児では比較的高い。
5. 脳の神経組織の放射線感受性は、成人では低いが、胎児では高い時期がある。
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リンパ球は、骨髄中だけでなく、末梢血液中においても感受性が高い。
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32 |
エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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次のAからCの人体の組織・器官について、放射線感受性の高いものから順に並べたものは(1)〜(5)のうちどれか。
A 毛のう
B 小腸粘膜
C 甲状腺
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詳細
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1. A, B, C
2. A, C, B
3. B, A, C
4. B, C, A
5. C, A, B
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B, A, C
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33 |
エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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エックス線被ばくによる造血器官及び血液に対する影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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詳細
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1. 人が全身にLD₅₀/₆₀に相当する線量を被ばくしたときの主な死因は、造血器官の障害である。
2. 造血器官である骨髄のうち、脊椎の中にあり、造血幹細胞の分裂頻度が極めて高いものは脊髄である。
3. 末梢血液中の血球数の減少は、被ばく量が1Gy程度までは認められない。
4. 末梢血液中の血球のうち、被ばく後減少が現れるのが最も遅いものは血小板である。
5. 末梢血液中の赤血球の減少は貧血を招き、血小板の減少は感染に対する抵抗力を弱める原因となる。
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人が全身にLD₅₀/₆₀に相当する線量を被ばくしたときの主な死因は、造血器官の障害である。
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34 |
エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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放射線の被ばくによる確率的影響と確定的影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 確率的影響では、被ばくした集団中の影響の発生確率は、被ばく線量の増加とともに増加する。
2. 確定的影響では、被ばく線量と影響の発生確率との関係が、シグモイド曲線で示される。
3. 遺伝的影響には、確率的影響に分類されるものと確定的影響に分類されるものがある。
4. 早期影響は、全て確定的影響に分類される。
5. しきい線量は、確定的影響には存在するが、確率的影響には存在しないと考えられている。
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遺伝的影響には、確率的影響に分類されるものと確定的影響に分類されるものがある。
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35 |
エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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放射線による身体的影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 身体的影響には、その重篤度が、被ばく線量に依存するものとしないものがある。
2. 放射線により眼の水晶体上皮細胞に障害を受けると、白内障が発生する。
3. 放射線による不妊は、晩発影響に分類される。
4. 白血病以外の放射線による発がんは、一般に、がん好発年齢に達したころから増加するので、被ばく時の年齢が若いほど潜伏期が長くなる。
5. 放射線による白血病は、被ばく線量が大きくなるほど潜伏期が短くなる。
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放射線による不妊は、晩発影響に分類される。
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エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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次のAからDの放射線影響について、その発症にしきい線量が存在するものの全ての組合せは(1)〜(5)のうちどれか。
A 白血球減少
B 永久不妊
C 甲状腺がん
D 脱毛
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詳細
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1. A, B, D
2. A, C
3. A, C, D
4. B, C
5. B, D
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A, B, D
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37 |
エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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生物効果比(RBE)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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詳細
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1.
2.
3.
4.
5.
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38 |
エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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組織加重係数に関する次のAからDの記述のうち、正しいものの組合せは(1)〜(5)のうちどれか。
A 組織加重係数は、各組織・臓器の確率的影響に対する相対的な放射線感受性を表す係数である。
B 組織加重係数が最も大きい組織•臓器は、生殖腺である。
C 組織加重係数は、どの組織•臓器においても1より小さい。
D 被ばくした組織•臓器の平均吸収線量に組織加重係数を乗ずることにより、等価線量を得ることができる。
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詳細
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1. A,B
2. A,C
3. B,C
4. B,D
5. C,D
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A,C
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39 |
エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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放射線による生物効果に関する次の現象のうち、放射線の間接作用によって説明することができないものはどれか。
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詳細
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1. エックス線光子と生体内の水分子を構成する原子との相互作用の結果生成されたラジカルが、生体高分子に損傷を与える。
2. 温度が低下すると、放射線の生物効果は減少する。
3. 生体中にシスティン、システァミンなどのSH基をもつ化合物が存在すると、放射線の生物効果は軽減する。
4. 溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量の放射線を照射するとき、不活性化される酵素の分子数は酵素の濃度に比例する。
5. 溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量の放射線を照射するとき、酵素の濃度が減少するに従って、酵素の全分子のうち、不活性化される分子の占める割合は増加する。
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溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量の放射線を照射するとき、不活性化される酵素の分子数は酵素の濃度に比例する。
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40 |
エックス線作業主任者(令和6年10月) |
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放射線による遺伝的影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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詳細
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1. 生殖腺が被ばくしたときに生じる障害は、全て遺伝的影響である。
2. 親の体細胞に突然変異が生じると、子孫に遺伝的影響が生じる。
3. 胎児期に被ばくし、成長した子供には、その後に遺伝的影響を起こすことはない。
4. 胎内被ばくを受け、出生した子供にみられる発育遅延は、遺伝的影響である。
5. 倍加線量は、放射線による遺伝的影響を推定する指標とされ、その値が大きいほど遺伝的影響は起こりにくい。
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倍加線量は、放射線による遺伝的影響を推定する指標とされ、その値が大きいほど遺伝的影響は起こりにくい。
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