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一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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熱及び蒸気に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 気体の比熱には、圧力一定で温度1℃上げる場合の定圧比熱と、体積一定で温度1℃上げる場合の定容比熱とがあり、定圧比熱は定容比熱より小さい。
2. 固体壁の表面とそれに接する流体との間の熱移動を熱伝達といい、液体の沸騰又は蒸気の凝縮のように相変化を伴う場合の熱伝達率は極めて大きい。
3. 過熱蒸気は、飽和蒸気を更に加熱し蒸気温度が飽和温度より高くなったもので、過熱蒸気の温度と、同じ圧力の飽和蒸気の温度との差を過熱度という。
4. 物体の圧力をP(PA)、比体積をv(m³/kg)、内部エネルギーをu(J/kg)とすると、物体の比エンタルピh(J/kg)は、h=u+Pvで表される。
5. 水の飽和温度は、標準大気圧のとき100℃で、圧力が高くなるほど高くなる。
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気体の比熱には、圧力一定で温度1℃上げる場合の定圧比熱と、体積一定で温度1℃上げる場合の定容比熱とがあり、定圧比熱は定容比熱より小さい。
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2 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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重油を燃料とするボイラーにおいて、蒸発量が毎時2t、ボイラー効率が90%であるとき、低発熱量が41MJ/kgの重油の消費量の値に最も近いものは、次のうちどれか。
ただし、発生蒸気の比エンタルピは2,780kJ/kg、給水の温度は24℃とする。
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詳細
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1. 2kg/h
2. 145kg/h
3. 156kg/h
4. 205kg/h
5. 615kg/h
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145kg/h
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3 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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炉筒煙管ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 他の丸ボイラーに比べ、構造が複雑で内部は狭く、掃除や検査が困難なため、良質の水を供給することが必要である。
2. 煙管には伝熱効果の大きいスパイラル管を用いているものが多い。
3. ウエットバック式は、後部煙室が胴の内部に設けられ、その周囲が水で囲まれている構造である。
4. 戻り燃焼方式では、燃焼ガスが炉筒後端から煙管を通って後部煙室に入り、別の煙管を通って前方に戻る。
5. 全ての組立てを製造工場で行い、完成状態で運搬できるパッケージ形式にしたものが多い。
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戻り燃焼方式では、燃焼ガスが炉筒後端から煙管を通って後部煙室に入り、別の煙管を通って前方に戻る。
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4 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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水管ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 伝熱面積当たりの保有水量が小さいので、起動から所要蒸気を発生するまでの時間が短い。
2. 一般に水冷壁構造であり、水冷壁管は、火炎からの強い放射熱を有効に吸収し、高い蒸発率を示す放射伝熱面となるとともに、炉壁を保護する。
3. 自然循環式の大容量のボイラーには、対流形過熱器とともに火炉上方に放射熱を吸収する放射形過熱器を設けたものがある。
4. 過熱器やエコノマイザを自由に配置できるほか、伝熱面積を大きくとることができ、一般にボイラー効率が高い。
5. 高温高圧のボイラーでは、全吸収熱量のうち、本体伝熱面の吸収熱量の割合が大きいので、伝熱面積の小さい過熱器が設けられる。
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高温高圧のボイラーでは、全吸収熱量のうち、本体伝熱面の吸収熱量の割合が大きいので、伝熱面積の小さい過熱器が設けられる。
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5 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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鋳鉄製ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 鋼製ボイラーに比べ、強度は弱いが腐食には強い。
2. 燃焼室の底面は、ほとんどがウエットボトム式の構造となっている。
3. 側二重柱構造のセクションでは、ボイラー水の循環において、燃焼室側側柱が上昇管、外側側柱が下降管の役割を果たしている。
4. 蒸気ボイラーでは、復水を循環使用するのを原則とし、給水管は、ボイラー本体後部セクションの安全低水面の少し下に直接取り付けられる。
5. 暖房に温水ボイラーを使用する場合は、蒸気ボイラーを使用する場合に比べ、部屋ごとの温度調節が容易である。
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蒸気ボイラーでは、復水を循環使用するのを原則とし、給水管は、ボイラー本体後部セクションの安全低水面の少し下に直接取り付けられる。
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6 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ステーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. ステーボルトは、機関車形ボイラーの内火室板と外火室板のように接近している平板の補強に使用される。
2. ガセットステーは、胴と鏡板に直接溶接によって取り付け、鏡板を胴で支える。
3. ガセットステーの配置に当たっては、ブリージングスペ一スを十分に取る。
4. 管ステーは、煙管よりも厚い肉厚の鋼管を管板に溶接又はねじ込みによって取り付ける。
5. 管ステーをねじ込みによって火炎に触れる部分に取り付ける場合には、焼損を防ぐため端部を縁曲げしてはならない。
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管ステーをねじ込みによって火炎に触れる部分に取り付ける場合には、焼損を防ぐため端部を縁曲げしてはならない。
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7 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラーのばね安全弁及び安全弁の排気管に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 安全弁の吹出し圧力は、調整ボルトを締めたり緩めたりして、ばねが弁体を弁座に押し付ける力を変えることによって調整する。
2. 安全弁は、蒸気流量を制限する構造によって、揚程式と全量式に分類される。
3. 全量式安全弁は、弁座流路面積で吹出し面積が決まる。
4. 安全弁軸心から安全弁の排気管中心までの距離は、できるだけ短くする。
5. 安全弁の取付管台の内径は、安全弁入口径と同径以上とする。
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全量式安全弁は、弁座流路面積で吹出し面積が決まる。
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8 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラーに使用する計測器に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. ブルトン管圧力計は、断面が扁平な管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じ、その先に歯付扇形片を取り付けて小歯車とかみ合わせたものである。
2. 差圧式流量計は、流体の流れている管の中にベンチュリ管又はオリフィスなどの絞り機構を挿入すると、流量がその入口と出口の差圧の平方根に比例することを利用している。
3. 容積式流量計は、ケーシング内でだ円形歯車を2個組み合わせ、これを流体の流れによって回転させると、歯車とケーシング壁との間の空間部分の量だけ流体が流れ、流量が歯車の回転数の2乗に比例することを利用している。
4. 丸形ガラス水面計は、主として最高使用圧力1MPa以下の丸ボイラーなどに用いられる。
5. 二色水面計は、光線の屈折率の差を利用したもので、蒸気部は赤色に、水部は緑色に見える。
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容積式流量計は、ケーシング内でだ円形歯車を2個組み合わせ、これを流体の流れによって回転させると、歯車とケーシング壁との間の空間部分の量だけ流体が流れ、流量が歯車の回転数の2乗に比例することを利用している。
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9 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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圧力制御用機器に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. オンオフ式蒸気圧力調節器は、蒸気圧力の変化によってべローズとばねが伸縮し、レバーが動いてマイクロスイッチなどを開閉する。
2. オンオフ式蒸気圧力調節器は、ベローズに直接蒸気が浸入しないように水を満たしたサイホン管を用いて取り付ける。
3. 電子式圧力センサは、シリコンダイアフラムで受けた圧力を封入された液体を介して金属ダイアフラムに伝え、その金属ダイアフラムの抵抗の変化を利用し圧力を検出する。
4. 比例式蒸気圧力調節器の比例帯は、ボイラーの特性、蒸気の使用状態などに応じてその幅を調整するが、制御を安定させるためには、条件が許す限り、大きく設定する。
5. 圧力制限器は、ボイラーの蒸気圧力、燃焼用空気圧力、燃料油圧力などが異常になったとき、直ちに燃料の供給を遮断するものである。
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電子式圧力センサは、シリコンダイアフラムで受けた圧力を封入された液体を介して金属ダイアフラムに伝え、その金属ダイアフラムの抵抗の変化を利用し圧力を検出する。
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10 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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温度検出器に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. バイメタル式温度検出器は、熱膨張率の異なる2種類の薄い金属板を張り合わせたバイメタルにより接点をオンオフするもので、振動により誤差が出ることがあるほか、応答速度が遅い。
2. 溶液密封式温度検出器は、感温体内の揮発性液体の温度変化による膨張・収縮を利用して、ベローズなどにより接点をオンオフするものである。
3. 保護管を用いて溶液密封式温度検出器の感温体をボイラー本体に取り付ける場合は、保護管内にシリコングリスなどを挿入して感度を良くする。
4. 測温抵抗体は、金属の電気抵抗が温度変化によって一定の割合で変化する性質を利用して温度を測定するもので、使用する金属には、温度に対する抵抗変化が一定であること、温度係数が大きいことなどの要件が必要である。
5. 熱電対は、2種類の材質の異なる金属線の両端を接合し、閉回路を作ったもので、両端を同一温度にすると回路中にその金属固有の熱起電力が発生する原理を利用して、温度を測定するものである。
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熱電対は、2種類の材質の異なる金属線の両端を接合し、閉回路を作ったもので、両端を同一温度にすると回路中にその金属固有の熱起電力が発生する原理を利用して、温度を測定するものである。
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11 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラーの蒸気圧力上昇時の取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 常温の水からたき始めるときの圧力上昇は、初めは遅く、次第に速くなるようにして、ボイラー本体各部の温度上昇が均等になるようにする。
2. 空気予熱器に漏れなどを生じさせないため、燃焼初期はできる限り低燃焼とし、低燃焼中は空気予熱器の出口ガス温度を監視して、空気予熱器内での異常燃焼を防ぐ。
3. 水循環装置のあるエコノマイザでは、燃焼ガスを通す前に、エコノマイザ出口から給水タンクへの循環ラインを開放し、内部の水を循環させる。
4. ボイラー水の温度が高くなっていくと水位が上昇するので、高水位となったら、ボイラー水を排出して常用水位に戻す。
5. 蒸気が十分発生し、蒸気の圧力が0.1MPaを超えてから、空気抜き弁を開く。
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蒸気が十分発生し、蒸気の圧力が0.1MPaを超えてから、空気抜き弁を開く。
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12 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラーの送気開始時及び運転中の取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 送気開始時は、ドレンを切り、暖管を十分に行った後、主蒸気弁を段階的に開き、全開にした状態で送気する。
2. 運転中は、二組の水面計の水位を対比し、差異を認めたときは、水面計の機能試験を行う。
3. 運転中、水面計の水位に全く動きがないときは、元弁が閉まっているか又は水側連絡管に詰まりが生じている可能性があるので、直ちに水面計の機能試験を行う。
4. 運転中は、ボイラーの水位をできるだけ一定に保つように努め、どうしても水位が低下する場合は、燃焼を抑えて原因を調べる。
5. 送気し始めるとボイラーの圧力が降下するので、圧力計を見ながら燃焼量を調節する。
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送気開始時は、ドレンを切り、暖管を十分に行った後、主蒸気弁を段階的に開き、全開にした状態で送気する。
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13 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラーの燃焼の異常に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 不完全燃焼による未燃ガスやすすが、燃焼室以外の燃焼ガス通路で燃焼することがあり、これを二次燃焼という。
2. 二次燃焼を起こすと、ボイラーの燃焼状態が不完全となったり、耐火材、ケーシングなどを焼損させることがある。
3. 「かまなり」の原因としては、燃焼によるもの、ガスの偏流によるもの、渦によるものなどが考えられる。
4. 火炎が息づく原因としては、燃料油圧や油温の変動、燃料調整弁や風量調節用ダンパのハンチングなどが考えられる。
5. 火炎が長すぎる場合は、空気の過剰、燃料と空気の撹拌不良、バーナノズル部の不良などが考えられる。
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火炎が長すぎる場合は、空気の過剰、燃料と空気の撹拌不良、バーナノズル部の不良などが考えられる。
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一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラーの水面計及び圧力計の取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 運転開始時の水面計の機能試験は、残圧がある場合は点火直前に行い、残圧がない場合は圧力が上がり始めたときに行う。
2. 水面計を取り付ける水柱管の水側連絡管は、ボイラー本体から水柱管に向かって下がり勾配となる配管を避ける。
3. 水面計が水柱管に取り付けられている場合、連絡管の途中にある止め弁は全開とし、弁のハンドルを取り外しておく。
4. 圧力計の位置がボイラー本体から離れており、長い連絡管を使用する場合は、連絡管の途中に止め弁を設けてはならない。
5. 圧力計は、原則として毎年1回、圧力計試験機による試験を行うか、試験専用の圧力計を用いて比較試験を行う。
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圧力計の位置がボイラー本体から離れており、長い連絡管を使用する場合は、連絡管の途中に止め弁を設けてはならない。
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一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラーのばね安全弁及び逃がし弁の調整及び試験に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. ボイラー本体に安全弁が2個ある場合は、1個を最高使用圧力以下で先に作動するように調整し、他を最高使用圧力の5%増以下で作動するように調整することができる。
2. エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、必要がある場合に出口に取り付け、ボイラー本体の安全弁より高い圧力で作動するように調整する。
3. 過熱器用安全弁は、過熱器の焼損を防ぐため、ボイラー本体の安全弁より先に作動するように調整する。
4. 最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合、各ボイラーの安全弁は、最高使用圧力の最も低いボイラーを基準に調整する。
5. 安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の圧力で行う。
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ボイラー本体に安全弁が2個ある場合は、1個を最高使用圧力以下で先に作動するように調整し、他を最高使用圧力の5%増以下で作動するように調整することができる。
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一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラーの水位検出器の点検及び整備に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 電極式では、検出筒内の水のブローを1日に1回以上行い、水の純度の上昇による電気伝導率の低下を防ぐ。
2. 電極式では、6か月に1回程度、検出筒を分解し内部掃除を行うとともに、電極棒を目の細かいサンドペーパーで磨く。
3. フロート式では、1日に1回以上、フロート室のブローを行う。
4. フロート式では、6か月に1回程度、フロート室を分解し、フロート室内のスラッジやスケールを除去するとともに、フロートの破れ、シャフトの曲がりなどがあれば補修を行う。
5. フロート式のマイクロスイッチの端子間の電気抵抗は、スイッチが閉のときは無限大で、開のときはゼロであることをテスターでチェックする。
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フロート式のマイクロスイッチの端子間の電気抵抗は、スイッチが閉のときは無限大で、開のときはゼロであることをテスターでチェックする。
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一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラー休止中の保存法に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 乾燥保存法では、ボイラー内に蒸気や水が浸入しないように蒸気管及び給水管のフランジ継手部に閉止板を挟むなどにより、確実に外部との連絡を絶つ。
2. 乾燥保存法では、吸湿剤として活性アルミナ、シリカゲルなどを容器に入れてボイラー内の数箇所に置き、ボイラーを密閉する。
3. 短期満水保存法では、ボイラーの停止前にボイラー水の分析を行い、pH、りん酸イオン濃度、亜硫酸イオン濃度などを標準値の上限近くに保持する。
4. 短期満水保存法は、休止期間が2週間未満であれば凍結するおそれがある場合でも採用できるが、大形のボイラーには採用できない。
5. 長期満水保存法で1か月以上の期間保存する場合、窒素封入を併用する方法をとると、過熱器やエコノマイザに対しても防食上有効である。
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短期満水保存法は、休止期間が2週間未満であれば凍結するおそれがある場合でも採用できるが、大形のボイラーには採用できない。
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一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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蒸発量が280kg/hの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が15mg/Lの給水を行い、20kg/hの連続吹出しを行う場合、ボイラー水の塩化物イオン濃度の値は、次のうちどれか。
なお、Lはリットルである。
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詳細
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1. 195mg/L
2. 210mg/L
3. 225mg/L
4. 350mg/L
5. 400mg/L
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225mg/L
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19 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラーの清缶剤に関し、次のうち誤っているものはどれか。
なお、Lはリットルである。
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詳細
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1. 溶存酸素1mg/Lの除去には、計算上は亜硫酸ナトリウム7.88mg/Lを要するが、実際はこれより多く用いる。
2. 高圧のボイラーでは、過剰に投入された亜硫酸ナトリウムが分解して無水亜硫酸(二酸化硫黄)や硫化水素を生成するおそれがある。
3. ヒドラジンは、ボイラーの溶解性蒸発残留物濃度を上昇させない利点があるため、高圧のボイラーに使用される。
4. 溶存酸素1mg/Lの除去には、計算上はヒドラジン1mg/Lを要するが、実際はこれより多く用いる。
5. 過剰に投入されたヒドラジンは、アンモニアと二酸化炭素に分解するが、アンモニアが復水中に多量に含まれると銅系金属を腐食させる。
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過剰に投入されたヒドラジンは、アンモニアと二酸化炭素に分解するが、アンモニアが復水中に多量に含まれると銅系金属を腐食させる。
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20 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験A |
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ボイラーの腐食、劣化及び損傷に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. アルカリ腐食は、熱負荷の高い管壁に近い部分などで水中の水酸化ナトリウム濃度が高くなりすぎたときに生じる。
2. ピッチングは、米粒から豆粒大の点状の腐食で、主として水に溶存する酸素の作用により生じる。
3. グルービングは、不連続な溝状の腐食で、主として水に溶存する二酸化炭素の作用により生じる。
4. 圧壊は、円筒又は球体の部分が外側からの圧力に耐えきれずに急激に押しつぶされて裂ける現象で、過熱された炉筒上面などに生じる。
5. ボイラー本体に割れが生じる原因は、過熱、過大な応力などである。
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グルービングは、不連続な溝状の腐食で、主として水に溶存する二酸化炭素の作用により生じる。
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1 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験B |
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燃料の分析及び性質に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 燃料を空気中で加熱し、他から点火しないで自然に燃え始める最低の温度を着火温度という。
2. 組成を示すときに、通常、液体燃料及び固体燃料には元素分析が、気体燃料には成分分析が用いられる。
3. 低発熱量は、高発熱量から水の蒸発潜熱を差し引いた発熱量で、通常、熱量計による測定値は低発熱量である。
4. 断熱熱量計による燃料の発熱量の測定は、水槽中に沈めた耐圧容器内で燃料を完全燃焼させたときの発生熱量を、水槽内の水の温度上昇から算出するものである。
5. 高発熱量と低発熱量の差は、燃料中の水素及び水分の割合で決まる。
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低発熱量は、高発熱量から水の蒸発潜熱を差し引いた発熱量で、通常、熱量計による測定値は低発熱量である。
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2 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験B |
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液体燃料に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 灯油は、重油に比べて、燃焼性が良く、硫黄分が少ない。
2. 重油は、密度が大きいものほど燃焼性は悪いが、単位質量当たりの発熱量は大きい。
3. 重油の密度は、温度が上がるほど小さくなる。
4. 燃料中の炭素・水素の質量比(C/H比)は、燃焼性を示す指標の一つで、これが大きい重油ほどすすを生じやすい。
5. 重油の引火点は、実際は平均100℃前後で、着火点は250~400℃程度である。
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重油は、密度が大きいものほど燃焼性は悪いが、単位質量当たりの発熱量は大きい。
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3 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験B |
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重油の添加剤に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 燃焼促進剤は、触媒作用によって燃焼を促進し、ばいじんの発生を抑制する。
2. 水分分離剤は、油中に存在する水分を表面活性作用により分散させて燃焼を促進する。
3. 流動点降下剤は、油の流動点を降下させ、低温における流動を確保する。
4. 低温腐食防止剤は、燃焼ガス中の三酸化硫黄と反応して非腐食性物質に変え、腐食を防止する。
5. 高温腐食防止剤は、重油灰中のバナジウムと化合物を作り、灰の融点を上昇させて、水管などへの付着を抑制し、腐食を防止する。
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水分分離剤は、油中に存在する水分を表面活性作用により分散させて燃焼を促進する。
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4 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験B |
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ボイラー用気体燃料に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. 気体燃料は、石炭や液体燃料に比べて成分中の炭素に対する水素の比率が高い。
2. ガス火炎は、油火炎に比べて輝度が高く、燃焼室での輝炎による放射伝熱量が多く、管群部での対流伝熱量が少ない。
3. LNGは、液化前に脱硫・脱炭酸プロセスで精製するため、CO2、N2、H2Sなどの不純物を含まない。
4. LPGは、硫黄分がほとんどなく、空気より重く、その発熱量は天然ガスより大きい。
5. オフガスは、石油化学・石油精製工場における石油類の分解によって発生するガスで、水素を多く含み、その発熱量は高炉ガスより大きい。
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ガス火炎は、油火炎に比べて輝度が高く、燃焼室での輝炎による放射伝熱量が多く、管群部での対流伝熱量が少ない。
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5 |
一級ボイラー技士(平成28年10月)試験B |
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流動層燃焼に関し、次のうち誤っているものはどれか。
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詳細
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1. バブリング方式は、石炭などの燃料と砂、石灰石などを多孔板上に供給し、その下から加圧された空気を吹き上げて、流動化した状態で燃料を燃焼させるものである。
2. 層内に石灰石を送入することにより、炉内脱硫ができる。
3. 層内での伝熱性能が良いのでボイラーの伝熱面積が小さくてすむが、伝熱管の摩耗に対する対策が必要となる。
4. 燃焼温度が1,500℃前後になるため、NOxの発生が少ない。
5. 循環流動方式は、バブリング方式よりも吹上げの空気流速が速く、固体粒子は燃焼室外まで運ばれた後、捕集され再び燃焼室下部へ戻される。
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燃焼温度が1,500℃前後になるため、NOxの発生が少ない。
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