6 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
サーベイメータに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
|
詳細
|
1. 電離箱式サーベイメータは、エネルギー依存性及び方向依存性が小さいので、散乱線の多い区域の測定に適している。
2. 電離箱式サーベイメータは、一般に、湿度の影響により零点の移動が起こりやすいので、測定に当たり留意する必要がある。
3. NaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータは、感度が良く、自然放射線レベルの低線量率の放射線も検出することができるので、施設周辺の微弱な漏えい線の有無を調べるのに適している。
4. シンチレーション式サーベイメータは、30 keV程度のエネルギーのエックス線の測定に適している。
5. 半導体式サーベイメータは、20 keV程度のエネルギーのエックス線の測定には適していない。
|
シンチレーション式サーベイメータは、30 keV程度のエネルギーのエックス線の測定に適している。
|
7 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
GM計数管式サーベイメータによりエックス線を測定し、800 cps の計数率を得た。
GM計数管の分解時間が100 µ s であるとき、数え落としの値(cps)に最も近いものは次のうちどれか。
|
詳細
|
1. 30
2. 50
3. 70
4. 90
5. 100
|
70
|
8 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
放射線の測定の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
|
詳細
|
1. 放射線が気体中で1対のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW値といい、放射線の種類やエネルギーにあまり依存せず、気体の種類によりほぼ一定の値をとる。
2. 入射放射線によって気体中に作られたイオン対のうち、電子が電界で強く加速され、更に多くのイオン対を発生させることを気体(ガス)増幅という。
3. GM計数管の特性曲線において、印加電圧の変動が計数率に影響を与えない領域をプラトーといい、プラトー領域の印加電圧では、入射放射線による一次電離量に比例した大きさの出力パルスが得られる。
4. 半導体検出器において、荷電粒子が半導体中で1個の電子・正孔対を作るのに必要なエネルギーを ε 値といい、シリコン結晶の場合は約3.6 eVである。
5. 線量率計の検出感度が、放射線のエネルギーによって異なる性質をエネルギー依存性という。
|
GM計数管の特性曲線において、印加電圧の変動が計数率に影響を与えない領域をプラトーといい、プラトー領域の印加電圧では、入射放射線による一次電離量に比例した大きさの出力パルスが得られる。
|
9 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
蛍光ガラス線量計に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
|
詳細
|
1. 測定可能な線量の範囲は、熱ルミネセンス線量計より広く、0.1 µSv ~100 Sv 程度である。
2. 放射線により生成された蛍光中心に赤外線を当て、発生する蛍光を測定することにより、線量を読み取る。
3. 発光量を一度読み取った後も蛍光中心は消滅しないので、再度読み取ることができる。
4. 素子は、光学的アニーリングを行うことにより、再度使用することができる。
5. 素子には、フッ化リチウム、硫酸カルシウムなどの蛍光物質が用いられており、湿度の影響を受けやすい。
|
発光量を一度読み取った後も蛍光中心は消滅しないので、再度読み取ることができる。
|
10 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
あるエックス線について、サーベイメータの前面に鉄板を置き、半価層を測定したところ3.0 mm であった。
このエックス線のおおよそのエネルギーは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、エックス線のエネルギーと鉄の質量減弱係数との関係は下図のとおりとし、loge2=0.69とする。
また、この鉄板の密度は7.8 g /cm³ とする。
|
詳細
|
1. 70 k eV
2. 80 k eV
3. 90 k eV
4. 100 k eV
5. 110 k eV
|
100 k eV
|
スポンサー
|
11 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
放射線感受性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
|
詳細
|
1. 細胞分裂の周期の中で、S期(DNA合成期)初期は、S期後期より放射線感受性が高い。
2. 細胞分裂の周期の中で、S期(DNA合成期)後期は、M期(分裂期)より放射線感受性が高い。
3. 細胞分裂の周期の中で、G1期(DNA合成準備期)後期は、G2期(分裂準備期)初期より放射線感受性が低い。
4. 細胞に放射線を照射したときの線量を横軸に、細胞の生存率を縦軸にとってグラフにすると、ほとんどの哺乳動物細胞では指数関数型となる。
5. 平均致死線量は、細胞の生存率曲線において、その細胞集団のうち半数の細胞を死滅させる線量で、細胞の放射線感受性の指標とされる。
|
細胞分裂の周期の中で、S期(DNA合成期)初期は、S期後期より放射線感受性が高い。
|
12 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
放射線による生物学的効果に関する次の現象のうち、放射線の間接作用によって説明することができないものはどれか。
|
詳細
|
1. 生体中に存在する酸素の分圧が高くなると、放射線の生物学的効果は増大する。
2. 温度が低下すると、放射線の生物学的効果は減少する。
3. 生体中にシステイン、システアミンなどのSH基をもつ化合物が存在すると、放射線の生物学的効果は軽減する。
4. 溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量のエックス線を照射するとき、不活性化される酵素の分子数は酵素の濃度に比例する。
5. 溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量のエックス線を照射するとき、酵素の濃度が減少するに従って、酵素の全分子数のうち、不活性化される分子の占める割合は増大する。
|
溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量のエックス線を照射するとき、不活性化される酵素の分子数は酵素の濃度に比例する。
|
13 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
放射線の被ばくによる確率的影響及び確定的影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
|
詳細
|
1. 確定的影響では、被ばく線量と障害の発生率との関係は二次曲線グラフで示される。
2. 確率的影響の発生を完全に防止することは、放射線防護の目的の一つである。
3. 確定的影響では、被ばく線量が増加すると、障害の重篤度が大きくなる。
4. 確定的影響の程度は、実効線量により評価される。
5. 遺伝的影響は、確定的影響に分類される。
|
確定的影響では、被ばく線量が増加すると、障害の重篤度が大きくなる。
|
14 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
放射線の生体影響などに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
|
詳細
|
1. 線量率効果とは、同じ線量を照射する場合に、線量率を低くすると、生物効果が小さくなることをいう。
2. 全致死線量は、半致死線量の2倍に相当する線量であり、この線量を被ばくした個体は数時間~数日のうちに死亡してしまう。
3. 半致死線量は、被ばくした集団の全ての個体が一定の期間内に死亡する最小線量の50%に相当する線量である。
4. 生物学的効果比(RBE)は、基準となる放射線と問題にしている放射線について、各々の同一線量を被ばくしたときの集団の生存率の比により、線質の異なる放射線の生物学的効果の大きさを比較したものである。
5. LET(線エネルギー付与)とは、物質中を放射線が通過するとき、荷電粒子の飛跡に沿って単位長さ当たりに物質に与えられるエネルギーをいい、エックス線は高LET放射線に分類される。
|
線量率効果とは、同じ線量を照射する場合に、線量率を低くすると、生物効果が小さくなることをいう。
|
15 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
エックス線被ばくによる造血器官及び血液に対する影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
|
詳細
|
1. 骨髄のうち赤色骨髄中の幹細胞が障害を受けると、末梢血液中の血球数は減少していく。
2. 末梢血液中のリンパ球を除く白血球は、被ばく直後は一時的に増加が認められることがある。
3. 人の末梢血液中の有形成分の変化は、25 µGy 程度の被ばくから認められる。
4. 末梢血液中の有形成分のうち、被ばく後減少が現れるのが最も遅いものは赤血球である。
5. 人が全身にLD 50/60に相当する線量を被ばくしたときの主な死因は、造血器官の障害である。
|
人の末梢血液中の有形成分の変化は、25 µGy 程度の被ばくから認められる。
|
スポンサー
|
16 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
次のAからDの放射線による身体的影響について、その発症にしきい線量が存在するものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 白血病
B 永久不妊
C 放射線宿酔
D 脱毛
|
詳細
|
1. A,B,D
2. A,C
3. A,D
4. B,C
5. B,C,D
|
B,C,D
|
17 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
放射線による遺伝的影響等に関する次のAからDの記述について、正しいものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 生殖細胞の突然変異には、遺伝子突然変異と染色体異常がある。
B 染色体異常は、正常な染色体の配列の一部が逆になることなどにより生じる。
C 生殖腺が被ばくしたときに生じるおそれのある障害には、遺伝的影響のほか、身体的影響に分類されるものがある。
D 放射線照射により、突然変異率を自然における値の2倍にする線量を倍加線量といい、ヒトでは約0.05 Gy である。
|
詳細
|
1. A, B
2. A, C
3. A, D
4. B, C
5. A, B, C
|
A, B, C
|
18 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
エックス線被ばくによる放射線皮膚炎の症状に関する次のAからDの記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 0.2 Gy の被ばくでは、皮膚の充血や腫脹がみられる。
B 3 Gy の被ばくでは、軽度の紅斑や一時的な脱毛がみられる。
C 5 Gy の被ばくでは、水疱や永久脱毛がみられる。
D 25 Gy の被ばくでは、進行性びらんや難治性の潰瘍がみられる。
|
詳細
|
1. A,B
2. A,C
3. B,C
4. B,D
5. C,D
|
B,D
|
19 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
生物学的効果比(RBE)に関する次のAからDの記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A RBEを求めるときの基準放射線としては、通常、アルファ線が用いられる。
B エックス線は、そのエネルギーの高低にかかわらず、RBEが1より小さい。
C RBEの値は、同じ線質の放射線であっても、着目する生物学的効果、線量率などの条件によって異なる。
D RBEは放射線の線エネルギー付与(LET)の増加とともに増大し、100 keV/µm 付近で最大値を示すが、更にLETが大きくなるとRBEは減少していく。
|
詳細
|
1. A,B
2. A,C
3. B,C
4. B,D
5. C,D
|
C,D
|
20 |
エックス線作業主任者(令和3年10月)試験B |
|
胎内被ばくに関する次のAからDの記述について、正しいものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。
A 着床前期の被ばくでは胚の死亡が起こるが、被ばくしても生き残り、発育を続けて出生した子供には、被ばくによる影響はみられない。
B 器官形成期の被ばくでは、奇形が発生するおそれがある。
C 胎内被ばくによる奇形の発生のしきい線量は、ヒトでは5 Gy 程度である。
D 胎内被ばくを受け出生した子供にみられる発育遅延は、確率的影響に分類される。
|
詳細
|
1. A,B
2. A,B,C
3. A,D
4. B,C,D
5. C,D
|
A,B
|
スポンサー
|