エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B | 解答一覧


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6 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B エックス線の測定に用いるNaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 詳細

1. シンチレータに混入される微量のタリウムは、発光波長の調整や発光量増加の役割を果たす活性剤である。

2. シンチレータにエックス線が入射すると、紫外領域の減衰時間の長い光が放射される。

3. シンチレータから放射された光は、光電子増倍管の光電面で光電子に変換され、増倍された後、電流パルスとして出力される。

4. 光電子増倍管から得られる出力パルス波高には、入射エックス線のエネルギーの情報が含まれている。

5. 光電子増倍管の増倍率は印加電圧に依存するので、光電子増倍管の高圧電源は安定化する必要がある。

シンチレータにエックス線が入射すると、紫外領域の減衰時間の長い光が放射される。

7 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B 男性の放射線業務従事者が、エックス線装置を用い、肩から大腿(たい)部までを覆う防護衣を着用して放射線業務を行った。
労働安全衛生関係法令に基づき、胸部(防護衣の下)及び頭・頸(けい)部の2か所に放射線測定器を装着して、被ばく線量を測定した結果は、次の表のとおりであった。
詳細

1. 0.2mSv

2. 0.4mSv

3. 0.6mSv

4. 0.9mSv

5. 1.2mSv

0.4mSv

8 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B GM計数管式サーベイメータにより放射線を測定し、1,500cpsの計数率を得た。
GM計数管の分解時間が100μsであるとき、真の計数率(cps)に最も近い値は次のうちどれか。
詳細

1. 1,300

2. 1,450

3. 1,550

4. 1,650

5. 1,750

1,750

9 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B 放射線の測定などの用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 詳細

1. 気体に放射線を照射したとき、1個のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW値といい、これは気体の種類によって異なる値となり、また同じ気体中では放射線のエネルギーにあまり依存しない。

2. 半導体検出器において、荷電粒子が半導体中で1個の電子・正孔対を作るのに必要な平均エネルギーをε値といい、シリコンの場合は約3.6eV程度である。

3. 線量率計の検出感度が、放射線のエネルギーによって異なる性質をエネルギー依存性という。

4. 測定器の指針が安定せず、ゆらぐ現象をフェーディングという。

5. GM計数管の特性曲線において、印加電圧を上げても計数率がほとんど変わらない範囲をプラトーといい、プラトーが長く、傾斜が小さいほど、計数管としての性能は良い。

測定器の指針が安定せず、ゆらぐ現象をフェーディングという。

10 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B 熱ルミネッセンス線量計(TLD)と蛍光ガラス線量計(RPLD)に関する次のAからDの記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A 素子として、TLDではフッ化リチウム、硫酸カルシウムなどが、RPLDでは銀活性リン酸塩ガラスが用いられる。
B 線量読み取りのための発光は、TLDでは加熱により、RPLDでは紫外線照射により行われる。
C 線量の読み取りは、TLDでは何度でも繰り返し行うことができるが、RPLDでは線量を読み取ると素子から情報が消失してしまうため、1回しか行うことができない。
D RPLDの素子は1回しか使用することができないが、TLDの素子はアニーリング処理を行うことにより、再度使用することができる。
詳細

1. A,B

2. A,C

3. B,C

4. B,D

5. C,D

A,B


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11 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B 細胞の放射線感受性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 詳細

1. 細胞分裂の周期の中で、S期(DNA合成期)初期は、S期後期より放射線感受性が高い。

2. 細胞分裂の周期の中で、S期後期は、M期(分裂期)より放射線感受性が高い。

3. 細胞分裂の周期の中で、G1期(DNA合成準備期)初期は、G2期(分裂準備期)後期より放射線感受性が高い。

4. 細胞に放射線を照射したときの線量を横軸に、細胞の生存率を縦軸にとってグラフにすると、ほとんどの哺乳動物細胞では指数関数型となる。

5. 平均致死線量は、細胞の放射線感受性を表す指標として用いられ、その値が大きいほど、細胞の放射線感受性は高い。

細胞分裂の周期の中で、S期(DNA合成期)初期は、S期後期より放射線感受性が高い。

12 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B 放射線の生体影響などに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 詳細

1. 酸素増感比(OER)は、酸素が存在しない状態と存在する状態とを比較し、同じ生物学的効果を与える線量の比で、酸素効果の大きさを表すものである。

2. 平均致死線量は、被ばくした集団のうち50%の個体が一定の期間内に死亡する線量である。

3. 半致死線量は、被ばくした集団の全ての個体が一定の期間内に死亡する最小線量の50%に相当する線量である。

4. 全致死線量は、半致死線量の2倍に相当する線量であり、この線量を被ばくした個体は数時間~数日のうちに死亡する。

5. 生物学的効果比(RBE)は、基準となる放射線と問題にしている放射線について、各々の同一線量を被ばくしたときの集団の生存率の比により、線質の異なる放射線の生物学的効果の大きさを比較したものである。

酸素増感比(OER)は、酸素が存在しない状態と存在する状態とを比較し、同じ生物学的効果を与える線量の比で、酸素効果の大きさを表すものである。

13 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B エックス線の直接作用と間接作用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 詳細

1. エックス線光子と生体内の水分子を構成する原子との相互作用の結果生成されたラジカルが、直接、生体高分子に損傷を与える作用が直接作用である。

2. エックス線光子によって生じた二次電子が、生体高分子の電離又は励起を行うことによって、生体高分子に損傷を与える作用が間接作用である。

3. エックス線のような低LET放射線が生体に与える影響は、直接作用によるものより間接作用によるものの方が大きい。

4. 生体中にシステイン、システアミンなどのSH基を有する化合物が存在すると放射線効果が軽減されることは、主に直接作用により説明される。

5. 溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量のエックス線を照射するとき、酵素の濃度が減少するに従って酵素の全分子数のうち不活性化されたものの占める割合が増加することは、直接作用により説明される。

エックス線のような低LET放射線が生体に与える影響は、直接作用によるものより間接作用によるものの方が大きい。

14 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B エックス線被ばくによる末梢(しょう)血液中の血球の変化に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 詳細

1. 被ばくにより骨髄中の幹細胞が障害を受けると、末梢血液中の血球数は減少していく。

2. 末梢血液中の血球数の変化は、250μGy程度の被ばくから認められる。

3. 末梢血液中の白血球のうち、リンパ球は他の成分より放射線感受性が高く、被ばく直後から減少が現れる。

4. 末梢血液中の血球のうち、被ばく後減少が現れるのが最も遅いものは赤血球である。

5. 末梢血液中の赤血球の減少は貧血を招き、血小板の減少は出血傾向を示す原因となる。

末梢血液中の血球数の変化は、250μGy程度の被ばくから認められる。

15 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B 放射線による身体的影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 詳細

1. 白内障は、眼の水晶体上皮の被ばくによる障害で、早期影響に分類される。

2. 放射線による皮膚障害のうち、脱毛は、潜伏期が6か月程度で、晩発影響に分類される。

3. 晩発影響の一つである白血病の潜伏期は、その他のがんに比べて長い。

4. 晩発影響には、その重篤度が、被ばく線量に依存するものとしないものがある。

5. 晩発影響に共通する特徴は、影響を発生させる被ばく線量に、しきい値が無いことである。

晩発影響には、その重篤度が、被ばく線量に依存するものとしないものがある。


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16 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B 放射線による遺伝的影響等に関する次のAからDの記述について、正しいものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A 生殖細胞の突然変異には、遺伝子突然変異と染色体異常がある。
B 染色体異常は、正常な染色体の配列の一部が逆になることなどにより生じる。
C 胎内被ばくを受け、出生した子供にみられる発育遅滞は、遺伝的影響である。
D 放射線照射により、突然変異率を自然における値の2倍にする線量を倍加線量といい、ヒトでは約0.05Gyである。
詳細

1. A,B

2. A,B,C

3. A,C

4. A,D

5. B,C,D

A,B

17 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B ヒトが一時に全身にエックス線の照射を受けた場合の早期影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 詳細

1. 2Gy以下の被ばくでは、放射線宿酔の症状が現れることはない。

2. 被ばくから死亡までの期間は、一般に、造血器官の障害による場合の方が、消化器官の障害による場合よりも長い。

3. 被ばくした全てのヒトが60日以内に死亡する線量の最小値は、約4Gyである。

4. 3~5Gy程度の被ばくによる死亡は、主に消化器官の障害によるものである。

5. 5~10Gy程度の被ばくによる死亡は、主に中枢神経系の障害によるものである。

被ばくから死亡までの期間は、一般に、造血器官の障害による場合の方が、消化器官の障害による場合よりも長い。

18 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B 次のAからCの人体の組織・器官について、放射線感受性の高いものから順に並べたものは(1)~(5)のうちどれか。

A リンパ組織
B 腎臓
C 毛のう
詳細

1. A,B,C

2. A,C,B

3. B,A,C

4. B,C,A

5. C,A,B

A,C,B

19 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B 組織加重係数に関する次のAからDの記述のうち、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A 組織加重係数は、各臓器・組織の確率的影響に対する相対的な放射線感受性を表す係数である。
B 組織加重係数が最も大きい組織・臓器は、脳である。
C 組織加重係数は、どの組織・臓器においても1より小さい。
D 被ばくした組織・臓器の平均吸収線量に組織加重係数を乗ずることにより、等価線量を得ることができる。
詳細

1. A,B

2. A,C

3. B,C

4. B,D

5. C,D

A,C

20 エックス線作業主任者(令和3年4月)試験B 胎内被ばくに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 詳細

1. 着床前期の被ばくでは、胚(はい)の死亡が起こることがあるが、被ばくしても生き残り、発育を続けて出生した子供には、被ばくによる影響はみられない。

2. 胎内被ばくのうち、奇形の発生するおそれが最も大きいのは、器官形成期の被ばくである。

3. 胎内被ばくのうち、出生後、精神発達遅滞を起こしやすいのは、胎児期の被ばくである。

4. 胎内被ばくにより胎児に生じる奇形は、確定的影響に分類される。

5. 胎内被ばくを受け出生した子供にみられる精神発達遅滞は、確率的影響に分類される。

胎内被ばくを受け出生した子供にみられる精神発達遅滞は、確率的影響に分類される。


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