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二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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熱及び蒸気について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 水の温度は、沸騰を開始してから全部の水が蒸気になるまで一定である。
2. 乾き飽和蒸気は、乾き度が1の飽和蒸気である。
3. 飽和蒸気の比エンタルピは、飽和水の比エンタルピに蒸発熱を加えた値である。
4. 飽和蒸気の比体積は、圧力が高くなるほど大きくなる。
5. 過熱蒸気の温度と、同じ圧力の飽和蒸気の温度との差を過熱度という。
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飽和蒸気の比体積は、圧力が高くなるほど大きくなる。
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2 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーに空気予熱器を設置した場合の利点として、正しいものは次のうちどれか。
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詳細
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1. ボイラーへの給水温度が上昇する。
2. 乾き度の高い飽和蒸気を得ることができる。
3. 通風抵抗が増加する。
4. 燃焼用空気温度が上昇し、水分の多い低品位燃料の燃焼に有効である。
5. 窒素酸化物の発生を抑えられる。
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燃焼用空気温度が上昇し、水分の多い低品位燃料の燃焼に有効である。
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3 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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炉筒煙管ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 加圧燃焼方式を採用し、燃焼室熱負荷を高くして燃焼効率を高めたものがある。
2. 水管ボイラーに比べ、蒸気使用量の変動による圧力変動が小さい。
3. 外だき式ボイラーで、一般に、径の大きい波形炉筒と煙管群を組み合わせてできている。
4. 戻り燃焼方式を採用し、燃焼効率を高めたものがある。
5. 煙管には、伝熱効果の高いスパイラル管を使用しているものが多い。
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外だき式ボイラーで、一般に、径の大きい波形炉筒と煙管群を組み合わせてできている。
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4 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラー各部の構造及び強さについて、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 胴板には、内部の圧力によって引張応力が生じる。
2. 胴板に生じる応力に対して、胴の周継手の強さは、長手継手の強さの2倍以上必要である。
3. だ円形のマンホールを胴に設ける場合には、短径部を胴の軸方向に配置する。
4. 平鏡板で、大径のものや圧力の高いものは、内部の圧力によって生じる曲げ応力に対し、ステーによる補強が必要である。
5. 管板には、煙管のころ広げに要する厚さを確保するため、一般に平管板が用いられる。
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胴板に生じる応力に対して、胴の周継手の強さは、長手継手の強さの2倍以上必要である。
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5 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーの自動制御について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. オンオフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。
2. ハイ・ロー・オフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、高燃焼、低燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。
3. 比例動作による制御は、オフセットが現れた場合にオフセットがなくなるように動作する制御である。
4. 積分動作による制御は、偏差の時間積分値に比例して操作量を増減するように動作する制御である。
5. 微分動作による制御は、偏差が変化する速度に比例して操作量を増減するように動作する制御である。
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比例動作による制御は、オフセットが現れた場合にオフセットがなくなるように動作する制御である。
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6 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーに使用するブルドン管圧力計について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. ブルドン管は、断面が真円形の管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じたものである。
2. 圧力計は、ブルドン管に圧力が加わり管の円弧が広がると、歯付扇形片が動いて小歯車が回転し、指針が圧力を示す。
3. 圧力計と胴又は蒸気ドラムとの間に水を入れたサイホン管などを取り付け、蒸気がブルドン管に直接入らないようにする。
4. 圧力計は、原則として、胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付ける。
5. 圧力計のコックは、ハンドルが管軸と同一方向になったときに開くように取り付ける。
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ブルドン管は、断面が真円形の管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じたものである。
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7 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーの給水系統装置について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれているもので、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられる。
2. 渦巻ポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のある遠心ポンプで、低圧のボイラーに用いられる。
3. インゼクタは、蒸気の噴射力を利用して給水するものである。
4. 給水弁と給水逆止め弁をボイラーに取り付ける場合は、ボイラーに近い側に給水弁を取り付ける。
5. 給水弁には、アングル弁又は玉形弁が用いられる。
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渦巻ポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のある遠心ポンプで、低圧のボイラーに用いられる。
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8 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーの送気系統装置について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 主蒸気弁に用いられる仕切弁は、蒸気が弁本体の内部で直線状に流れるため抵抗が小さい。
2. 減圧弁は、発生蒸気の圧力と使用箇所での蒸気圧力の差が大きいとき又は使用箇所での蒸気圧力を一定に保つときに設ける。
3. 沸水防止管は、大径のパイプの上面の多数の穴から蒸気を取り入れ、蒸気流の方向を変えることによって水滴を分離するものである。
4. バケット式蒸気トラップは、蒸気とドレンの温度差を利用するもので、作動が迅速かつ確実で、信頼性が高い。
5. 長い主蒸気管の配置に当たっては、温度の変化による伸縮に対応するため、湾曲形、ベローズ形、すべり形などの伸縮継手を設ける。
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バケット式蒸気トラップは、蒸気とドレンの温度差を利用するもので、作動が迅速かつ確実で、信頼性が高い。
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9 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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鋳鉄製蒸気ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 各セクションは、蒸気部連絡口及び水部連絡口の穴の部分にニップルをはめて結合し、外部のボルトで締め付けて組み立てられている。
2. 蒸気暖房返り管の取付けには、ハートフォード式連結法が用いられている。
3. 暖房用ボイラーでは、給水管は、ボイラー本体の安全低水面の位置に直接取り付ける。
4. 鋼製ボイラーに比べ、強度は弱いが腐食には強い。
5. 加圧燃焼方式を採用して、ボイラー効率を高めたものがある。
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暖房用ボイラーでは、給水管は、ボイラー本体の安全低水面の位置に直接取り付ける。
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10 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーの自動制御における制御量とそれに対する操作量との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 蒸気温度 ------------ 過熱低減器の注水量又は伝熱量
2. 蒸気圧力 ------------ 蒸気流量
3. ボイラー水位 ------ 給水量
4. 炉内圧力 ------------ 排出ガス量
5. 空燃比 --------------- 燃料量及び燃焼用空気量
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蒸気圧力 ------------ 蒸気流量
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11 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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油だきボイラーの手動操作による点火について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. ファンを運転し、ダンパをプレパージの位置に設定して換気した後、ダンパを点火位置に合わせ、炉内通風圧を調節する。
2. 点火前に、回転式バーナではバーナモータを起動し、蒸気噴霧式バーナでは噴霧用蒸気を噴射させる。
3. バーナが2基以上ある場合の点火は、初めに1基のバーナに点火し、燃焼が安定してから他のバーナにも点火する。
4. 燃料の種類及び燃焼室熱負荷の大小に応じて、燃料弁を開いてから2〜5秒間の点火制限時間内に着火させる。
5. 着火後、燃焼状態が不安定なときは、直ちにダンパを全開し、炉内を換気してから燃料弁を閉じる。
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着火後、燃焼状態が不安定なときは、直ちにダンパを全開し、炉内を換気してから燃料弁を閉じる。
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12 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーのガラス水面計の機能試験を行う時期として、必要性の低い時期は次のうちどれか。
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詳細
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1. ガラス管の取替えなどの補修を行ったとき。
2. 2個の水面計の水位に差異を認めたとき。
3. 水位が絶えず上下にかすかに動いているとき。
4. プライミングやホーミングが生じたとき。
5. 取扱い担当者が交替し、次の者が引き継いだとき。
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水位が絶えず上下にかすかに動いているとき。
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13 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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単純軟化法によるボイラー補給水の軟化装置について、正しいものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 中和剤により、水中の高いアルカリ分を除去する装置である。
2. 半透膜により、純水を作るための装置である。
3. 真空脱気により、水中の二酸化炭素を取り除く装置である。
4. 高分子気体透過膜により、水中の酸素を取り除く装置である。
5. 強酸性陽イオン交換樹脂により、水中の硬度成分を樹脂のナトリウムと置換させる装置である。
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強酸性陽イオン交換樹脂により、水中の硬度成分を樹脂のナトリウムと置換させる装置である。
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二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーの運転を終了するときの一般的な操作順序として、適切なものは次のうちどれか。
ただし、A~Eは、それぞれ次の操作をいうものとする。
A 給水を行い、圧力を下げた後、給水弁を閉じ、給水ポンプを止める。
B 蒸気弁を閉じ、ドレン弁を開く。
C 空気を送入し、炉内及び煙道の換気を行う。
D 燃料の供給を停止する。
E ダンパを閉じる。
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詳細
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1. A → B → C → D → E
2. B → C → A → E → D
3. C → D → E → A → B
4. D → A → B → C → E
5. D → C → A → B → E
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D → C → A → B → E
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二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーの水管理について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 水溶液が酸性かアルカリ性かは、水中の水素イオンと水酸化物イオンの量により定まる。
2. 常温(25°C)でpHが7未満はアルカリ性、7は中性である。
3. 酸消費量は、水中に含まれる水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などのアルカリ分の量を示すものである。
4. 酸消費量には、酸消費量(pH4.8)と酸消費量(pH8.3)がある。
5. 全硬度は、水中のカルシウムイオン及びマグネシウムイオンの量を、これに対応する炭酸カルシウムの量に換算し、試料1リットル中のmg数で表す。
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常温(25°C)でpHが7未満はアルカリ性、7は中性である。
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二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーのばね安全弁及び逃がし弁の調整及び試験について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 安全弁の調整ボルトを定められた位置に設定した後、ボイラーの圧力をゆっくり上昇させて安全弁を作動させ、吹出し圧力及び吹止まり圧力を確認する。
2. ボイラー本体に安全弁が2個ある場合は、1個を最高使用圧力以下で先に作動するように調整したときは、他の1個を最高使用圧力の3%増以下で作動するように調整することができる。
3. エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、ボイラー本体の安全弁より低い圧力に調整する。
4. 最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合、各ボイラーの安全弁は、最高使用圧力の最も低いボイラーを基準に調整する。
5. 安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の圧力で行う。
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エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、ボイラー本体の安全弁より低い圧力に調整する。
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二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーの酸洗浄について、AからDまでの記述のうち、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 洗浄の使用薬品には、りん酸が多く用いられる。
B 酸洗浄は、酸によるボイラーの腐食を防止するため抑制剤(インヒビタ)を添加して行う。
C 薬液で洗浄した後は、中和防錆(せい)処理を行い、水洗する。
D シリカ分の多い硬質スケールを酸洗浄するときは、所要の薬液で前処理を行い、スケールを膨潤させる。
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詳細
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1. A, B, C
2. A, B, D
3. A, C
4. B, D
5. B, C, D
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B, D
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18 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーのたき始めに燃焼量を急激に増加させてはならない理由として、適切なものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 高温腐食を起こさないため。
2. 局部腐食によるピッチングを発生させないため。
3. 急熱によるクラックや漏れを発生させないため。
4. ホーミングを起こさないため。
5. スートファイヤを起こさないため。
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急熱によるクラックや漏れを発生させないため。
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19 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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油だきボイラーが運転中に突然消火する原因となる場合として、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 噴霧空気の圧力が強すぎる。
2. 油ろ過器が詰まっている。
3. 燃料油弁を絞りすぎる。
4. 炉内温度が高すぎる。
5. 燃料油の温度が低すぎる。
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炉内温度が高すぎる。
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20 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーの休止中の保存法について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. ボイラーの燃焼側及び煙道は、すすや灰を完全に除去して、防錆(せい)油、防錆剤などを塗布する。
2. 乾燥保存法は、休止期間が3か月程度以内の比較的短期間の場合に採用される。
3. 乾燥保存法では、ボイラー水を全部排出して内外面を清掃した後、ボイラー内に蒸気や水が漏れ込まないように、蒸気管、給水管などは確実に外部との連絡を遮断する。
4. 満水保存法は、凍結のおそれがある場合には採用できない。
5. 満水保存法では、月に1〜2回、保存水の薬剤の濃度などを測定し、所定の値を保つように管理する。
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乾燥保存法は、休止期間が3か月程度以内の比較的短期間の場合に採用される。
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二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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次の文中の内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、正しいものは次のうちどれか。
「燃料の[ A ]分析では、固体燃料を気乾試料にして、水分、灰分及び[ B ]の質量を測定し、残りを[ C ]とみなす。」
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詳細
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1. A:元素 B:固定炭素 C:揮発分
2. A:元素 B:揮発分 C:炭素分
3. A:組成 B:揮発分 C:固定炭素
4. A:工業 B:揮発分 C:固定炭素
5. A:工業 B:固定炭素 C:揮発分
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A:工業 B:揮発分 C:固定炭素
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22 |
二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーの燃料油タンクについて、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 燃料油タンクは、用途により貯蔵タンクとサービスタンクに分類される。
2. 貯蔵タンクの貯油量は、一般に1週間から1か月間の使用量とする。
3. サービスタンクの貯油量は、一般に最大燃焼量の2時間分程度とする。
4. 貯蔵タンクの油送入管は油タンクの上部に、油取出し管はタンクの底部から20〜30cm上方に取り付ける。
5. サービスタンク本体には、油ストレーナなどを取り付ける。
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サービスタンク本体には、油ストレーナなどを取り付ける。
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二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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重油に含まれる水分及びスラッジによる障害について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 水分が多いと、熱損失が増加する。
2. 水分が多いと、息づき燃焼を起こす。
3. 水分が多いと、油管内に低温腐食を起こす。
4. スラッジは、弁、ろ過器、バーナチップなどを閉塞させる。
5. スラッジは、ポンプ、流量計、バーナチップなどを摩耗させる。
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水分が多いと、油管内に低温腐食を起こす。
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二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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ボイラーの燃料の燃焼により発生するNOXの抑制措置として、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 燃焼域での酸素濃度を高くする。
2. 燃焼温度を低くし、特に局所的高温域が生じないようにする。
3. 高温燃焼域における燃焼ガスの滞留時間を短くする。
4. 二段燃焼法によって燃焼させる。
5. 排ガス再循環法によって燃焼させる。
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燃焼域での酸素濃度を高くする。
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二級ボイラー技士(平成31年4月) |
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燃料の分析及び性質について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 組成を示す場合、通常、液体燃料及び固体燃料には元素分析が、気体燃料には成分分析が用いられる。
2. 燃料を空気中で加熱し、他から点火しないで自然に燃え始める最低の温度を、着火温度という。
3. 発熱量とは、燃料を完全燃焼させたときに発生する熱量をいう。
4. 高発熱量は、水蒸気の顕熱を含んだ発熱量で、真発熱量ともいう。
5. 高発熱量と低発熱量の差は、燃料に含まれる水素及び水分の割合によって決まる。
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高発熱量は、水蒸気の顕熱を含んだ発熱量で、真発熱量ともいう。
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