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二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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次の文中の[ ]内に入れるA及びBの語句の組合せとして、正しいものは( 1 )~( 5 )のうちどれか。
「飽和水の比エンタルピは飽和水1kgの[ A ]であり、飽和蒸気の比エンタルピはその飽和水の[ A ]に[ B ]を加えた値で、単位はkJ/kgである。」
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詳細
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1. A: 蒸発熱 B: 顕熱
2. A: 蒸発熱 B: 潜熱
3. A: 潜熱 B: 顕熱
4. A: 潜熱 B: 蒸発熱
5. A: 顕熱 B: 蒸発熱
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A: 顕熱 B: 蒸発熱
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2 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーの容量及び効率について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 蒸気ボイラーの容量( 能力 )は、最大連続負荷の状態で、1時間に発生する蒸発量で示される。
2. 蒸気の発生に要する熱量は、蒸気圧力及び蒸気温度にかかわらず一定である。
3. 換算蒸発量は、実際に給水から所要蒸気を発生させるために要した熱量を、2,257kJ/kgで除したものである。
4. ボイラー効率とは、全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合をいう。
5. ボイラー効率を算定するとき、燃料の発熱量は、一般に低発熱量を用いる。
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蒸気の発生に要する熱量は、蒸気圧力及び蒸気温度にかかわらず一定である。
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3 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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貫流ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 蒸気ドラム及び水ドラムがなく、管系だけで構成されるので、高圧ボイラーには適さない。
2. 給水ポンプによって管系の一端から押し込まれた水が、エコノマイザ、蒸発部、過熱部を順次貫流して、他端から所要の蒸気が取り出される。
3. 細い管内で給水のほとんどが蒸発するので、十分な処理を行った給水を使用しなければならない。
4. 伝熱面積当たりの保有水量が著しく小さいので、起動から所要蒸気を発生するまでの時間が短い。
5. 負荷変動によって大きい圧力変動を生じやすいので、給水量及び燃料量に対して応答の速い自動制御装置を必要とする。
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蒸気ドラム及び水ドラムがなく、管系だけで構成されるので、高圧ボイラーには適さない。
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4 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーに使用する計測器について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. ブルドン管圧力計は、断面が扁平な管を円弧状に曲げたブルドン管に圧力が加わると、圧力の大きさに応じて円弧が広がることを利用している。
2. 差圧式流量計は、流体が流れている管の中に絞りを挿入すると、入口と出口との間に流量の二乗に比例する圧力差が生じることを利用している。
3. 面積式流量計は、だ円形のケーシングの中でだ円形歯車を2個組み合わせて回転させると、流量が歯車の回転数に比例することを利用している。
4. 二色水面計は、光線の屈折率の差を利用したもので、蒸気部は赤色に、水部は緑色に見える。
5. U字管式通風計は、計測する場所の空気又はガスの圧力と大気圧との差圧を水柱で示す。
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面積式流量計は、だ円形のケーシングの中でだ円形歯車を2個組み合わせて回転させると、流量が歯車の回転数に比例することを利用している。
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5 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーに空気予熱器を設置した場合の利点に該当しないものは次のうちどれか。
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詳細
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1. ボイラー効率が上昇する。
2. 燃焼状態が良好になる。
3. 炉内伝熱管の熱吸収量が多くなる。
4. 水分の多い低品位燃料の燃焼効率が上昇する。
5. 通風抵抗が増加する。
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通風抵抗が増加する。
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6 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーの給水系統装置について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. ボイラーに給水する遠心ポンプは、多数の羽根を有する羽根車をケーシング内で回転させ、遠心作用により水に水圧及び速度エネルギーを与える。
2. 渦巻ポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のない遠心ポンプで、一般に低圧のボイラーに用いられる。
3. ディフューザポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のある遠心ポンプで、高圧のボイラーには多段ディフューザポンプが用いられる。
4. 渦流ポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のある遠心ポンプで、低圧のボイラーに用いられる。
5. ボイラー又はエコノマイザの入口近くには、給水弁と給水逆止め弁を設ける。
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渦流ポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のある遠心ポンプで、低圧のボイラーに用いられる。
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7 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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炉筒煙管ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 内だき式ボイラーで、一般に径の大きい波形炉筒と煙管群を組み合わせてできている。
2. 水管ボイラーに比べ、蒸気使用量の変動による圧力変動が大きい。
3. 加圧燃焼方式を採用し、燃焼室熱負荷を高くして燃焼効率を高めたものがある。
4. 戻り燃焼方式を採用し、燃焼効率を高めたものがある。
5. 煙管には、伝熱効果の大きいスパイラル管を使用しているものが多い。
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水管ボイラーに比べ、蒸気使用量の変動による圧力変動が大きい。
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8 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーの鏡板について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 鏡板は、胴又はドラムの両端を覆っている部分をいい、煙管ボイラーのように管を取り付ける鏡板は、特に管寄せという。
2. 鏡板は、その形状によって、平鏡板、皿形鏡板、半だ円体形鏡板及び全半球形鏡板に分けられる。
3. 平鏡板は、内部の圧力によって曲げ応力が生じるので、大径のものや圧力の高いものはステーによって補強する。
4. 皿形鏡板は、球面殻、環状殻及び円筒殻から成っている。
5. 皿形鏡板は、同材質、同径及び同厚の場合、全半球形鏡板に比べて強度が弱い。
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鏡板は、胴又はドラムの両端を覆っている部分をいい、煙管ボイラーのように管を取り付ける鏡板は、特に管寄せという。
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9 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーの水位検出器について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 水位検出器は、原則として、2個以上取り付け、それぞれの水位検出方式は異なるものが望ましい。
2. 水位検出器の水側連絡管は、他の水位検出器の水側連絡管と共用しない。
3. 水位検出器の水側連絡管に設けるバルブ又はコックは、直流形の構造とする。
4. 水位検出器の水側連絡管は、呼び径20A以下の管を使用する。
5. 水位検出器の水側連絡管、蒸気側連絡管及び排水管に設けるバルブ又はコックは、開閉状態が外部から明確に識別できるものとする。
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水位検出器の水側連絡管は、呼び径20A以下の管を使用する。
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10 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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油だきボイラーの自動制御用機器とその構成部分との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 主安全制御器 ------- 安全スイッチ
2. 火炎検出器 --------- 点火用変圧器
3. 温水温度調節器 ----- 感温体
4. 蒸気圧力調節器 ----- ベローズ
5. 燃料調節弁 --------- コントロールモータ
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火炎検出器 --------- 点火用変圧器
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11 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラー水の吹出しについて、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 炉筒煙管ボイラーの吹出しは、最大負荷よりやや低いときに行う。
2. 鋳鉄製蒸気ボイラーの吹出しは、燃焼をしばらく停止して、ボイラー水の一部を入れ替えるときに行う。
3. 水冷壁の吹出しは、運転中に行ってはならない。
4. 1人で2基以上のボイラーの吹出しを同時に行ってはならない。
5. 直列に設けられている2個の吹出し弁を閉じるときは、漸開弁を先に閉じ、次に急開弁を閉じる。
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炉筒煙管ボイラーの吹出しは、最大負荷よりやや低いときに行う。
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二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーの燃焼安全装置の燃料油用遮断弁のうち、直動式電磁弁の遮断機構の故障の原因となる事項として、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 燃料中の異物が弁へかみ込んでいる。
2. 電磁コイルが焼損している。
3. 電磁コイルの絶緑性能が低下している。
4. ダイヤフラムが損傷している。
5. ばねが折損している。
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ダイヤフラムが損傷している。
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13 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラー水位が安全低水面以下に異常低下する原因となる事項として、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 気水分離器が閉塞している。
2. 不純物により水面計が閉塞している。
3. 吹出し装置の閉止が不完全である。
4. 蒸気を大量に消費した。
5. 給水内管の穴が閉塞している。
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気水分離器が閉塞している。
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二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーにおけるキャリオーバの害として、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 蒸気の純度を低下させる。
2. ボイラー水全体が著しく揺動し、水面計の水位が確認しにくくなる。
3. 自動制御関係の検出端の開口部若しくは連絡配管の閉塞又は機能の障害を起こす。
4. 水位制御装置が、ボイラー水位が下がったものと認識し、ボイラー水位を上げて高水位になる。
5. ボイラー水が過熱器に入り、蒸気温度が低下したり、過熱器の汚損や破損を起こす。
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水位制御装置が、ボイラー水位が下がったものと認識し、ボイラー水位を上げて高水位になる。
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二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーのスートブローについて、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. スートブローの蒸気は、ドレンを含んだものを用いる。
2. スートブローは、最大負荷よりやや低いところで行う。
3. スートブローは、一箇所に長く吹き付けないようにして行う。
4. スートブローの回数は、燃料の種類、負荷の程度、蒸気温度などに応じて決める。
5. スートブローを行ったときは、煙道ガスの温度や通風損失を測定して、その効果を確かめる。
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スートブローの蒸気は、ドレンを含んだものを用いる。
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16 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラー清缶剤の使用目的として、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. ボイラー給水中の溶存酸素を除去する。
2. ボイラー内で軟化により生じた泥状沈殿物の結晶の成長を防止する。
3. 不溶性の化合物( スラッジ )をボイラー水に溶解させる。
4. 水素イオン指数( pH )を調整し腐食を抑制する。
5. 低圧ボイラーでは、ボイラー水中のシリカを可溶性の化合物に変える。
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不溶性の化合物( スラッジ )をボイラー水に溶解させる。
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二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーの酸洗浄について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 酸洗浄は、薬液に酸を用いて洗浄し、ボイラー内のスケールを溶解除去するものである。
2. 酸洗浄の使用薬品には、炭酸ナトリウムが多く用いられる。
3. 酸洗浄は、酸によるボイラーの腐食を防止するため抑制剤( インヒビタ )を添加して行う。
4. シリカ分の多い硬質スケールを酸洗浄するときは、所要の薬液で前処理を行い、スケールを膨潤させる。
5. 酸洗浄作業中は、水素が発生するのでボイラー周辺を火気厳禁にする。
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酸洗浄の使用薬品には、炭酸ナトリウムが多く用いられる。
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18 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーの水管理について、誤っているものは次のうちどれか。なお、Lはリットルである。
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詳細
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1. 水溶液が酸性かアルカリ性かは、水中の水素イオンと水酸化物イオンの量により定まる。
2. 常温( 25℃ )でpHが7未満のものは酸性、7を超えるものはアルカリ性である。
3. 酸消費量は、水中に含まれる酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などの酸性分の量を示すものである。
4. 酸消費量には、酸消費量( pH4.8 )と酸消費量( pH8.3 )がある。
5. カルシウム硬度は、水中のカルシウムイオンの量を、これに対応する炭酸カルシウムの量に換算して試料1L中のmg数で表す。
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酸消費量は、水中に含まれる酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などの酸性分の量を示すものである。
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二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラーの点火前の点検・準備について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 水面計によってボイラー水位が低いことを確認したときは、給水を行って常用水位に調整する。
2. 験水コックがある場合には、水部にあるコックから水が出ないことを確認する。
3. 圧力計の指針の位置を点検し、残針がある場合は予備の圧力計と取り替える。
4. 水位を上下して水位検出器の機能を試験し、設定された水位の上限及び下限において正確に給水ポンプの起動、停止などが行われることを確認する。 5 .煙道の各ダンパを全開にしてファンを運転し、炉及び煙道内の換気を行う。
5.
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験水コックがある場合には、水部にあるコックから水が出ないことを確認する。
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20 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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単純軟化法によるボイラー補給水の軟化装置について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 軟化装置は、強酸性陽イオン交換樹脂を充填したN a塔に補給水を通過させるものである。
2. 軟化装置は、水中のカルシウム及びマグネシウムを除去することができる。
3. 軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく減少してくる。
4. 軟化装置による処理水の残留硬度が貫流点に達したら、通水を止め再生操作を行う。
5. 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の交換能力が低下した場合は、一般に食塩水で再生を行う。
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軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく減少してくる。
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21 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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次の文中の[ ]内に入れるA及びBの語句の組合せとして、正しいものは( 1 )〜( 5 )のうちどれか。
「液体燃料を加熱すると[ A ]が発生し、これに小火炎を近づけると瞬間的に光を放って燃え始める。この光を放って燃える最低の温度を[ B ]という。」
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詳細
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1. A: 酸素、 B: 引火点
2. A: 水素、 B: 着火温度
3. A: 蒸気、 B: 着火温度
4. A: 蒸気、 B: 引火点
5. A: 酸素、 B: 着火温度
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A: 蒸気、 B: 引火点
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22 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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重油の性質について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 重油の密度は、温度が上昇すると減少する。
2. C重油は、A重油より引火点が低い。
3. 重油の比熱は、温度及び密度によって変わる。
4. 重油の粘度は、温度が上昇すると低くなる。
5. A重油は、C重油より単位質量当たりの発熱量が大きい。
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C重油は、A重油より引火点が低い。
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23 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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石炭について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 石炭に含まれる固定炭素は、石炭化度の進んだものほど少なく、揮発分が放出された後に「おき」として残る。
2. 石炭に含まれる揮発分は、石炭化度の進んだものほど少ない。
3. 石炭に含まれる灰分が多くなると、燃焼に悪影響を及ぼす。
4. 石炭の燃料比は、石炭化度の進んだものほど大きい。
5. 石炭の単位質量当たりの発熱量は、一般に石炭化度の進んだものほど大きい。
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石炭に含まれる固定炭素は、石炭化度の進んだものほど少なく、揮発分が放出された後に「おき」として残る。
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24 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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重油の加熱について、AからDのうち正しいもののみの組合せは次のうちどれか。
A 加熱温度が低すぎると、いきづき燃焼となる。
B 加熱温度が低すぎると、バーナ管内で油が気化し、ベーパロックを起こす。
C 加熱温度が低すぎると、すすが発生する。
D 加熱温度が低すぎると、霧化不良となり、燃焼が不安定となる。
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詳細
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1. AとB
2. BとC
3. CとD
4. AとC
5. BとD
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CとD
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25 |
二級ボイラー技士(平成30年4月) |
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ボイラー用気体燃料について、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. LNGは、天然ガスを産地で精製後、一162℃に冷却し液化したものである。
2. 都市ガスは、一般に天然ガスを原料としている。
3. 都市ガスは、液体燃料に比べてNOxやCO2の排出量は多いが、SOxは排出しない。
4. LPGは、都市ガスに比べて発熱量が大きい。
5. 液体燃料ボイラーのパイロットバーナの燃料には、LPGを使用することが多い。
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都市ガスは、液体燃料に比べてNOxやCO2の排出量は多いが、SOxは排出しない。
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