1 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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水管ボイラーの水循環に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 水管と蒸気の間の熱伝達率は、水管と沸騰水の間の熱伝達率よりはるかに小さいので、運転中、水管内に発生蒸気が停滞すると、管壁温度が著しく高くなる。
2. 自然循環式ボイラーの場合、循環力を大きくするには下降管を加熱せず、また、蒸気ドラムと水ドラムの高さの差を大きくする。
3. 自然循環式ボイラーでは、熱負荷を増すと上昇管内の気水混合物の平均密度が増加し、循環力が低下するため、上昇管出口の管壁温度が上昇する。
4. 自然循環式ボイラーでは、上昇管を上昇した蒸気は、蒸気ドラムで水分が分離された後に外部に供給され、その分の給水が蒸気ドラムに供給される。
5. 自然循環式ボイラーでは、ボイラーの運転圧力が低いほど蒸気の比体積が大きくなるため、循環比を大きくとる必要がある。
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自然循環式ボイラーでは、熱負荷を増すと上昇管内の気水混合物の平均密度が増加し、循環力が低下するため、上昇管出口の管壁温度が上昇する。
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2 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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重油を燃料とするボイラーにおいて、蒸発量が毎時1t、ボイラー効率が90%であるとき、低発熱量が41MJ/kgの重油の消費量の値に最も近いものは、次のうちどれか。
ただし、発生蒸気の比エンタルピは2,780kJ/kg、給水の温度は24℃とする。
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詳細
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1. 73kg/h
2. 78kg/h
3. 726kg/h
4. 1,221kg/h
5. 1,312kg/h
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73kg/h
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3 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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炉筒煙管ボイラーに関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 燃焼ガスが閉じられた炉筒後端で反転して前方に戻る「戻り燃焼方式」を採用し、燃焼効率を高めたものがある。
2. 戻り燃焼方式では、燃焼火炎が、炉筒前部から炉筒後部へ流れ、そして炉筒後部で反転して前方に戻る一連の流れを1パスと数える。
3. ウェットバック式は、後部煙室が胴の内部に設けられ、その周囲が水で囲まれている構造である。
4. エコノマイザや空気予熱器を設け、ボイラー効率が90%に及ぶものがある。
5. 全ての組立てを製造工場で行い、完成状態で運搬できるパッケージ形式にしたものが多い。
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戻り燃焼方式では、燃焼火炎が、炉筒前部から炉筒後部へ流れ、そして炉筒後部で反転して前方に戻る一連の流れを1パスと数える。
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4 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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貫流ボイラーに関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 一連の長い管系で構成され、給水ボンプによって一端から押し込まれた水が順次、予熱、蒸発、過熱され、他端から過熱蒸気となって取り出される。
2. 細い管内で給水のほとんどが蒸発するので、十分な処理を行った水を使用しなければならない。
3. 給水量と燃料量の比が大きく変化しても、ボイラー出口の蒸気温度は、ほとんど変化しない。
4. 超臨界圧ボイラーでは、水の状態から沸騰現象を伴うことなく連続的に蒸気の状態に変化するので、気水分離器は不要になる。
5. 高圧大容量用として、また、急速起動を必要とする小形低圧用として用いられる。
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給水量と燃料量の比が大きく変化しても、ボイラー出口の蒸気温度は、ほとんど変化しない。
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5 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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鋳鉄製ボイラーに関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 鋼製ボイラーに比べ、強度は弱いが腐食には強い。
2. 燃焼室の底面は、ほとんどがウェットボトム式の構造となっている。
3. 重力式蒸気暖房返り管では、低水位事故を防止するために、ハートフォード式連結法がよく用いられる。
4. 側二重柱構造のセクションでは、ボイラー水の循環において、燃焼室側側柱が下降管、外側側柱が上昇管の役割を果たしている。
5. 暖房に温水ボイラーを使用する場合は、蒸気ボイラーを使用する場合に比べ、部屋ごとの温度調節が容易である。
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側二重柱構造のセクションでは、ボイラー水の循環において、燃焼室側側柱が下降管、外側側柱が上昇管の役割を果たしている。
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6 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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ボイラー各部の構造及び強さに関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 胴板を薄肉円筒として取り扱う場合、長手方向の断面に生じる周方向の応力は、周方向の断面に生じる長手方向の応力の2倍となる。
2. 皿形鏡板は、球面殻、環状殻及び円筒殻から成っており、環状殻の部分には内圧により曲げ応力が生じる。
3. 皿形鏡板は、同材質、同径、同厚の場合、全半球形鏡板より強度が小さい。
4. 炉筒の鏡板への取付けは、鏡板の炉筒取付け部分を内方に折り込んで、すみ肉溶接によって行う。
5. 波形炉筒は、平形炉筒に比べ、熱による伸縮が自由で、外圧に対する強度が大きい。
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炉筒の鏡板への取付けは、鏡板の炉筒取付け部分を内方に折り込んで、すみ肉溶接によって行う。
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7 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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過熱蒸気温度の調節法として、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 給水の一部を過熱低減器に注入し、過熱蒸気を減温して、温度を調節する。
2. 過熱器に入る蒸気の乾き度を変えて、蒸気温度を調節する。
3. 過熱蒸気の一部を、ボイラー水中に配置された熱交換器に通して減温し、温度を調節する。
4. 過熱器を通過する燃焼ガス量を変えて、蒸気温度を調節する。
5. バーナの噴射角度を上下し、過熱器入口の燃焼ガス温度を変えて、蒸気温度を調節する。
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過熱器に入る蒸気の乾き度を変えて、蒸気温度を調節する。
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8 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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ボイラーの附属品及び附属装置に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 沸水防止管は、大径のパイプの上面の多数の穴から蒸気を取り入れ、蒸気流の方向を変えることによって水滴を分離する装置である。
2. バケット式蒸気トラップは、ドレンの存在が直接トラップ弁を駆動するので、作動が迅速・確実で信頼性が高い。
3. 主蒸気管の配置に当たっては、曲がり部に十分な半径をもたせ、ドレンのたまる部分がないように傾斜をつけるとともに、要所に蒸気トラップを設ける。
4. 給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラム内の安全低水面よりやや下方に取り付ける。
5. ボイラー水の濃度を管理値の範囲内で一定に保つための連続ブロー装置のブロー管は、胴又は水ドラムの底部に設けられる。
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ボイラー水の濃度を管理値の範囲内で一定に保つための連続ブロー装置のブロー管は、胴又は水ドラムの底部に設けられる。
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9 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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温度検出器に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. バイメタル式温度検出器は、熱膨張率の異なる2種類の薄い金属板を張り合わせたバイメタルにより、接点をオンオフするもので、振動により誤差が出ることがあるが、直動式のため応答速度が速い。
2. 溶液密封式温度検出器は、感温体内の揮発性液体の温度変化による膨張・収縮を利用して、べローズなどにより接点をオンオフするものである。
3. 保護管を用いて溶液密封式温度検出器の感温体をボイラー本体に取り付ける場合は、保護管内にシリコングリスなどを挿入して感度を良くする。
4. 測温抵抗体は、金属の電気抵抗が温度変化によって一定の割合で変化する性質を利用して、温度を測定するもので、使用する金属には、温度に対する抵抗変化が一定であること、温度係数が大きいことなどの要件が必要である。
5. 熱電対は、2種類の材質の異なる金属線の両端を接合し閉回路を作ったもので、両端で温度差が生じると回路中に、その金属固有の熱起電力が発生する原理を利用して、温度を測定するものである。
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バイメタル式温度検出器は、熱膨張率の異なる2種類の薄い金属板を張り合わせたバイメタルにより、接点をオンオフするもので、振動により誤差が出ることがあるが、直動式のため応答速度が速い。
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10 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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ボイラーのドラム水位制御に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 水位制御の目的は、負荷が変動しても、ドラム水位をできるだけ一定に保つことにある。
2. ドラム水位の逆応答とは、蒸気流量が増えるとドラム水位が一時的に下がる特性のことをいう。
3. 単要素式は、ドラム水位だけを検出し、これに応じて給水量を調節する方式である。
4. 二要素式は、ドラム水位及び蒸気流量を検出し、これらに応じて給水量を調節する方式である。
5. 熱膨張管式水位調整装置には、単要素式と二要素式がある。
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ドラム水位の逆応答とは、蒸気流量が増えるとドラム水位が一時的に下がる特性のことをいう。
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11 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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ボイラーの運転中の取扱いに関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 二組の水面計の水位を対比し、差異を認めたときは、水面計の機能試験を行う。
2. 水面計の水位に全く動きがないときは、元弁が閉まっているか又は水側連絡管に詰まりが生じている可能性があるので、直ちに水面計の機能試験を行う。
3. 燃焼量を増すときは、空気量を先に増してから燃料供給量を増す。
4. 炉筒煙管ボイラーの安全低水面は、煙管最高部より炉筒が高い場合は、煙管最高部の上75mmの位置とする。
5. 給水ボンプ出口側の圧力計により給水圧力を監視し、ボイラーの圧力との差が増加気味のときは、給水管路が詰まっていないか調べる。
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炉筒煙管ボイラーの安全低水面は、煙管最高部より炉筒が高い場合は、煙管最高部の上75mmの位置とする。
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12 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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ボイラーにおけるキャリオーバに関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. キャリオーバは、蒸気室負荷が大きいと生じやすい。
2. シリカは、蒸気圧力が高いほど、また、ボイラー水中のシリカ濃度が高いほど飽和蒸気に溶解しやすい。
3. プライミングやホーミングが急激に生じると、水位が上がったものと水位制御装置が認識し、低水位事故を起こすおそれがある。
4. キャリオーバが生じ、過熱器にボイラー水が入ると、蒸気温度が低下したり、過熱器管が焼損することがある。
5. ホーミングが生じたときは、主蒸気弁を全開にしてボイラー内の泡立ちを早くなくすようにする。
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ホーミングが生じたときは、主蒸気弁を全開にしてボイラー内の泡立ちを早くなくすようにする。
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13 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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ボイラーの燃焼の異常に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 不完全燃焼による未燃のすすが、燃焼室以外の燃焼ガス通路で燃焼することがあり、これを「スートファイヤ」という。
2. 燃焼中に、燃焼室又は煙道内で連続的な低周波のうなりを発する現象を「かまなり」という。
3. 「かまなり」の原因としては、燃焼によるもの、ガスの偏流によるもの、渦によるものなどが考えられる。
4. 火炎が息づく原因としては、燃料油圧や油温の変動、燃料調整弁や風量調節用ダンパのハンチングなどが考えられる。
5. 火炎が長すぎる場合は、空気の過剰、燃料と空気の撹拌不良、バーナノズル部の不良などが考えられる。
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火炎が長すぎる場合は、空気の過剰、燃料と空気の撹拌不良、バーナノズル部の不良などが考えられる。
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14 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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ボイラーの水面計及び圧力計の取扱いに関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 運転開始時の水面計の機能試験は、残圧がある場合は圧力が上がり始めたときに行い、残圧がない場合は点火直前に行う。
2. 水面計を取り付ける水柱管の水側連絡管は、ボイラー本体から水柱管に向かって下がり勾配となる配管を避ける。
3. 水面計が水柱管に取り付けられている場合、連絡管の途中にある止め弁は全開にし、弁のハンドルを取り外しておく。
4. 圧力計のサイホン管の垂直部にはコックを取り付け、ハンドルが管軸と同じ方向のときにコックが開くようにする。
5. 圧力計は、原則として毎年1回、圧力計試験機による試験を行うか、試験専用の圧力計を用いて比較試験を行う。
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運転開始時の水面計の機能試験は、残圧がある場合は圧力が上がり始めたときに行い、残圧がない場合は点火直前に行う。
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15 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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ボイラーのばね安全弁の調整及び試験に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 安全弁の吹出し圧力が設定圧力よりも低い場合は、いったんボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げ、調整ボルトを締めて、再度、試験をする。
2. ボイラー本体に安全弁が2個ある場合は、1個を最高使用圧力以下で先に作動するように調整し、他の1個を最高使用圧力の3%増以下で作動するように調整することができる。
3. 過熱器用安全弁は、過熱器の焼損を防ぐため、ボイラー本体の安全弁より先に作動するように調整する。
4. 最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合で、各ボイラーの安全弁をそれぞれの最高使用圧力に調整したいときは、圧力の高いボイラー側に蒸気逆止め弁を設ける。
5. 安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の圧力で行う。
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最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合で、各ボイラーの安全弁をそれぞれの最高使用圧力に調整したいときは、圧力の高いボイラー側に蒸気逆止め弁を設ける。
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16 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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ボイラーのスートブローに関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. スートブローは、主としてボイラーの水管外面などに付着するすすの除去を目的として行う。
2. スートブローの蒸気は、ドレンを含んだものを用いる。
3. スートブローは、最大負荷よりやや低い負荷のところで行う。
4. スートブローは、一箇所に長く吹き付けないようにして行う。
5. スートブロワが複数の場合は、原則として燃焼ガスの流れに沿って上流側からスートブローを行う。
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スートブローの蒸気は、ドレンを含んだものを用いる。
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17 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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水質に関し、誤っているものは次のうちどれか。
なお、Lはリットルである。
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詳細
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1. 常温(25℃)でpHが7未満は酸性、7は中性、7を超えるものはアルカリ性である。
2. カルシウム硬度は、水中のカルシウムイオンの量を、これに対応する炭酸カルシウムの量に換算して試料1L中のmg数で表す。
3. 濁度は、水中に懸濁する不純物によって水が濁る程度を示すもので、濁度1度は、精製水1Lに白陶土(カオリン)1mgを含む濁りである。
4. 酸消費量(pH8)を測定する場合は、フェノールフタレイン溶液を指示薬として用いる。
5. 電気伝導率は、その単位S/m、mS/m、μS/mなどで表され、ボイラー水の電気伝導率を測定することにより、水中の電解質の濃度の概略値を求めることができる。
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酸消費量(pH8)を測定する場合は、フェノールフタレイン溶液を指示薬として用いる。
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18 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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単純軟化法によるボイラー補給水の処理に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 単純軟化法では、水中のカルシウム及びマグネシウムを除去することができる。
2. 軟化装置は、水を強酸性陽イオン交換樹脂を充填したNa塔に通過させて、水中の硬度成分を取り除くものである。
3. 軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく増加してくる。
4. 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の再生は、逆洗及び水洗の2工程で行う。
5. 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂は、1年に1回程度、鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行う。
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軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の再生は、逆洗及び水洗の2工程で行う。
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19 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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蒸発量が240kg/hの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が15mg/Lの給水を行い、10kg/hの連続吹出しを行う場合、ボイラー水の塩化物イオン濃度の値は、次のうちどれか。
なお、Lはリットルである。
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詳細
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1. 153mg/L
2. 167mg/L
3. 345mg/L
4. 365mg/L
5. 375mg/L
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375mg/L
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20 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験A |
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ボイラーの腐食、劣化及び損傷に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 苛性ぜい化は、管と管穴の間などの狭い隙間にボイラー水が浸入し、濃縮されてアルカリ濃度が高くなったときに、金属面の結晶粒界に割れが生じる現象である。
2. 圧壊は、円筒又は球体の部分が外側からの圧力に耐えきれずに急激に押しつぶされて裂ける現象で、過熱された炉筒上面などに生じる。
3. グルービングは、不連続な溝状の腐食で、主として水に溶存する二酸化炭素の作用により生じる。
4. 膨出は、火炎に触れる水管などが過熱されて強度が低下し、内部の圧力に耐えきれずに外側へ膨れ出る現象である。
5. 鋳鉄製ボイラーのセクションに割れが生じる原因は、無理な締付け、不均一な加熱、急熱急冷による不同膨張などである。
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グルービングは、不連続な溝状の腐食で、主として水に溶存する二酸化炭素の作用により生じる。
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1 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験B |
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燃料の分析及び性質に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 液体燃料に小火炎を近づけたとき、瞬間的に光を放って燃え始める最低の温度を引火点という。
2. 組成を示すときに、通常、液体燃料及び固体燃料には元素分析が、気体燃料には成分分析が用いられる。
3. 高発熱量は、水の蒸発潜熱を含めた発熱量で、通常、熱量計による測定値は高発熱量である。
4. 断熱熱量計による燃料の発熱量の測定は、水槽中に沈めた耐圧容器内で燃料を完全燃焼させたときの発生熱量を、水槽内の水の温度上昇から算出するものである。
5. 高発熱量と低発熱量の差は、燃料中の炭素及び酸素の割合で決まる。
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高発熱量と低発熱量の差は、燃料中の炭素及び酸素の割合で決まる。
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2 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験B |
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液体燃料に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 重油の密度は、その温度条件を付して、t℃における密度を「密度(t℃)」と表す。
2. 重油は、密度が大きいものほど燃焼性は悪いが、単位質量当たりの発熱量は大きい。
3. 重油の密度は、温度が上がるほど小さくなる。
4. 燃料中の炭素・水素の質量比(C/H比)は、燃焼性を示す指標の一つで、これが大きい重油ほどすすを生じやすい。
5. 重油の引火点は、実際は平均100℃前後で、着火点は250~400℃程度である。
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重油は、密度が大きいものほど燃焼性は悪いが、単位質量当たりの発熱量は大きい。
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3 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験B |
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ボイラー用気体燃料に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 気体燃料は、燃料中の硫黄分及び灰分が少なく、伝熱面や火炉壁を汚染することがほとんどない。
2. ガス火炎は、油火炎に比べて輝度が高く、燃焼室での輝炎による放射伝熱量が多く、管群部での対流伝熱量が少ない。
3. 天然ガスのうち乾性ガスは、可燃成分のほとんどがメタンで、その発熱量は湿性ガスより小さい。
4. LNGは、液化前に脱硫・脱炭酸ブロセスで精製するため、CO₂、N₂、H₂Sなどの不純物を含まない。
5. LPGは、硫黄分がほとんどなく、空気より重く、その発熱量は天然ガスより大きい。
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ガス火炎は、油火炎に比べて輝度が高く、燃焼室での輝炎による放射伝熱量が多く、管群部での対流伝熱量が少ない。
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4 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験B |
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石炭に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 石炭が炉内で加熱されると、まず揮発分が放出され、長炎となって燃焼する。
2. 石炭を火格子上で燃焼させるとき、揮発分が放出された後に残るのが「おき」で、これは固定炭素が燃焼しているものである。
3. 固定炭素は、石炭の主成分をなすもので、石炭化度の進んだものほど多い。
4. 石炭化度が低い石炭は、揮発分が少なく、ガスの放出量が少ないため発熱量は小さい。
5. 無煙炭は、最も石炭化度の進んだ石炭で、燃焼速度が遅いため燃焼滞留時間を長くする必要がある。
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石炭化度が低い石炭は、揮発分が少なく、ガスの放出量が少ないため発熱量は小さい。
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5 |
一級ボイラー技士(平成29年4月)試験B |
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燃焼及び燃焼室に関し、誤っているものは次のうちどれか。
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詳細
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1. 理論燃焼温度とは、基準温度において、燃料が理論空気量で完全燃焼し、外部への熱損失がないと仮定した場合に到達すると考えられる燃焼ガス温度をいう。
2. 理論燃焼温度は、燃料の低発熱量及び燃焼ガスの平均定圧比熱に比例する。
3. 単位時間における燃焼室の単位容積当たりの発生熱量を燃焼室熱負荷という。
4. 微粉炭バーナを有する水管ボイラーの燃焼室熱負荷は、通常、油・ガスバーナを有する水管ボイラーのそれより小さい。
5. 実際燃焼温度は、燃料の種類、空気比、燃焼効率などの条件で大きく変わり、局部的な温度は1,800℃に達することもある。
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理論燃焼温度は、燃料の低発熱量及び燃焼ガスの平均定圧比熱に比例する。
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