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介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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Bさん(75歳、男性)は半年前から尿が出にくくなり、時間がかかるようになった。2日前から風邪気味で、昨夜、飲酒後に市販の風邪薬を服用したところ尿が出なくなった。そのため、今朝になって病院を受診して導尿してもらった。
Bさんの日常生活上の注意点として、適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 下半身の保温を心がける。
2. 毎日、飲酒をする。
3. いすに座る時間を長くする。
4. 排尿の回数を減らす。
5. 飲水を控えるようにする。
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下半身の保温を心がける。
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77 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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認知症(dementia) の人への基本的な関わりとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. いすから立ち上がろうとする人に、「座っていてください」と言う。
2. トイレで排泄したいと言う人に、「今のおむつは機能が良いので、おむつの中にしてもすっきりします」と言う。
3. 息子の居場所を心配する人に、「息子さんは会社で働いていますから、安心してください」 と言う。
4. 家に帰りたいと言う人に、「施設で楽しく過ごしましょう」と言う。
5. 自分は何もわからなくなってしまったと悲しむ人に、「認知症(dementia) になった人は、皆さん同じです」 と言う。
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息子の居場所を心配する人に、「息子さんは会社で働いていますから、安心してください」 と言う。
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78 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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初期のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)における認知機能障害の特徴として、適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 時間に関する見当識障害は認められない。
2. エピソード記憶が障害される。
3. 手続き記憶が障害される。
4. 記憶障害の進行は急速に進む。
5. 若い頃のことを忘れてしまう。
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エピソード記憶が障害される。
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79 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)の特徴として、適切なものを1 つ選びなさい。
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詳細
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1. 物忘れの自覚
2. 幻視
3. 抑うつ
4. 急速な進行
5. 常同行動
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常同行動
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80 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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Cさん(70歳、女性)は息子(35歳)と二人暮らしをしている。息子の話によると、1年前から時々夜中に、「知らない人が窓のそばに立っている」などと言うことがある。また、ここ3か月で歩くのが遅くなり、歩幅が狭くなった。家事は続けているが、 最近探し物が目立ち、料理の作り方がわからないことがある。病院で検査を受けたが、 頭部MRIでは脳梗塞(cerebral infarction) や脳出血(cerebral hemorrhage)の指摘はなかった。
Cさんの状況から、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 正常圧水頭症(normal pressure hydrocephalus)
2. レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)
3. 慢性硬膜下血腫(chronic sub dural hematoma)
4. 血管性認知症(vascular dementia)
5. うつ病(depression)
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レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)
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介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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認知機能の評価に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 長谷川式認知症スケールで認知症(dementia) の診断が可能である。
2. FAST (Functional Assessment Staging)は、血管性認知症(vascular dementia)の重症度判定に用いる。
3. IADL (Instrumental Activities of Daily Living:手段的日常生活動作)のアセスメント (assessment) は、軽度の認知症(dementia) において有用である。
4. MMSE (Mini-Mental State Examination)は、日常生活の行動観察から知能を評価する検査である。
5. 言語機能が障害されると、認知症(dementia) の重症度評価はできなくなる。
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IADL (Instrumental Activities of Daily Living:手段的日常生活動作)のアセスメント (assessment) は、軽度の認知症(dementia) において有用である。
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82 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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血管性認知症(vascular dementia)の危険因子として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 認知症(dementia) の家族歴
2. 甲状腺機能低下症(hypothyroidism)
3. 頭部外傷の既往
4. メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)
5. ダウン症候群(Down's syndrome)
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メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)
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83 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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認知症(dementia) の人への日常生活上の支援に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 次に何をすればよいか判断できない人には、ヒントを伝えて一人で考えてもらう。
2. 通所介護(デイサービス)を利用する曜日がわからない人には、施設への入所を勧める。
3. 自分が今どこにいるのかわからない人には、そのたびに場所を伝える。
4. 着衣失行のある人には、着脱のたびに介護福祉職が代わりに行う。
5. 数分前の出来事を思い出せない人には、昔の思い出を聞かないようにする。
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自分が今どこにいるのかわからない人には、そのたびに場所を伝える。
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84 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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在職中に若年性認知症(dementia with early onset)になった人の家族に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 子ども世代に与える心理的な影響が大きい。
2. 子どもが若年性認知症(dementia with early onset)になる可能性が高い。
3. 身体的機能に問題が認められないので、家族の介護負担は少ない。
4. 家族の気づきによって早期発見されることが多い。
5. 本人への病名の告知は家族が行う。
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子ども世代に与える心理的な影響が大きい。
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85 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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Dさん(75歳、男性)は、介護福祉職のEさんの近所に3年前に引っ越してきた。Dさんは引っ越してきた時から一人暮らしである。最近、Dさんは、「米が盗まれてしまって、タ飯が作れなくて困っている。米を貸してほしい」と、タ方、Eさんの家をたびたび訪ねるようになった。Dさんの家族は海外赴任中の息子家族だけだと、以前D さんから話を聞いたことがある。Eさんは息子と一度も会ったことはない。
EさんがDさんについて相談する機関として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 福祉事務所
2. 地域活動支援センター
3. 居宅介護支援事業所
4. 認知症疾患医療センター
5. 地域包括支援センター
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地域包括支援センター
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86 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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認知症(dementia) の利用者Fさんは、施設外へ出て行って一人で帰れないことを繰り返している。Fさんへの予防的対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. Fさんが出て行こうとするたびに、制止する。
2. Fさんの視線の高さに合わせて、出入口に「通行止め」と書いた札を貼る。
3. Fさんに「ここがあなたの家です」と、繰り返し説明する。
4. Fさんと一緒にスタッフも出かけて、戻るように指示する。
5. Fさんの日常の様子を観察した上で、出て行く理由や目的を検討する。
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Fさんの日常の様子を観察した上で、出て行く理由や目的を検討する。
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87 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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ICF (International Classification of Functioning. Disability and Health :国際生活機能分類)の社会モデルに関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 障害は、個人の問題である。
2. 障害は、病気・外傷などから直接的に生じる。
3. 障害は、専門職による個別的な治療で解決する。
4. 障害は、環境によって作り出されるものである。
5. 障害への対処では、個人のよりよい適応と行動変容が目標とされる。
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障害は、環境によって作り出されるものである。
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88 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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障害福祉計画において、ノーマライゼーション(normalization) の理念に沿って設定されている成果目標として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 利用する交通機関の整備
2. ADL (Activities of Daily Living】日常生活動作)の自立
3. 身体機能の回復による社会復帰
4. 疾病や障害の管理
5. 福祉施設の入所者の地域生活への移行
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福祉施設の入所者の地域生活への移行
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89 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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「ソーシャルインクルージョン(social inclusion)」を説明する内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 本人の利益のために、本人に代わって意思決定をすること
2. 全人間的復権のこと
3. 共に生き、支え合うこと
4. 障害者の「強さ」に着目して支援すること
5. 権利擁護や代弁をする活動のこと
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共に生き、支え合うこと
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90 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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高次脳機能障害(higher brain dysfunction) の主な症状の1つである社会的行動障害に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 自分で計画を立てて物事を実行することができない。
2. 2つのことを同時にしようとして混乱する。
3. 新しいことを覚えられなくて何度も人に聞く。
4. ちょっとしたことで感情を爆発させる。
5. 人に指示をしてもらわないと動けない。
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ちょっとしたことで感情を爆発させる。
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91 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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自閉症(autism) の特性に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 対人関係の形成に障害がある。
2. 読む、書く、計算することが苦手である。
3. 知的機能の発達に遅れがみられる。
4. 集中力がない。
5. 思考の流れに関連性や統一性がない。
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対人関係の形成に障害がある。
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92 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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G君(12歳、男性)は現在、小学校に通学している。小さい頃から、集中力が乏しい、じっとしていられない、順番が待てないなどの症状が指摘されていた。また、 このような行動に対して友人や周囲の大人から注意を受けることが多く、自信が持てないでいた。心配した母親は、紹介を受けて発達障害者支援センターに相談することにした。
G君に対する支援方法の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 一度に多くの指示を伝える。
2. 他者との交流を回避する。
3. 集中できる環境をつくる。
4. 比喩を用いた会話を促す。
5. 視覚に強い刺激を与える。
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集中できる環境をつくる。
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93 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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言語機能障害を来す難病として、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)
2. 悪性関節リウマチ(malignant rheumatoid arthritis)
3. 後縦靭帯骨化症(ossification of posterior longitudinal ligament)
4. クローン病(Crohn disease)
5. 脊髄小脳変性症(spinocerebellar degeneration)
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脊髄小脳変性症(spinocerebellar degeneration)
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94 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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適応機制の1つである「退行」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 認めたくない欲求を心の中に抑え込もうとする。
2. 欲求を価値の高い行為に置き換える。
3. 適当な理由をつけて、自分を正当化しようとする。
4. 発達の未熟な段階に後戻りして、自分を守ろうとする。
5. 苦しくつらい現実から逃げることで、一時的に心の安定を求める。
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発達の未熟な段階に後戻りして、自分を守ろうとする。
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95 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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相談支援専門員の業務として、適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 障害支援区分の審査判定を行う。
2. 就労に必要な能力を高める訓練を行う。
3. サービス等利用計画を作成する。
4. 個別支援計画を作成する。
5. 外出時の移動介護を行う。
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サービス等利用計画を作成する。
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96 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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Hさん(女性)は、長男J君(3歳)が通園中の保育所の保育士から、「J君は言語などの発達に遅れがあるようだ」 と伝えられた。子どもの将来に不安を感じたHさんは、知り合いの介護福祉職に相談した。
介護福祉職がHさんに対して行うアドバイスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 子どもの発達の状態を見守る。
2. 児童発達支援センターに相談する。
3. 児童相談所の判定を受ける。
4. 障害児保育の申請を行う。
5. 居宅介護事業所を紹介する。
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児童発達支援センターに相談する。
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97 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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記憶と学習に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 短期記憶とは、数日保持される記憶である。
2. 記銘とは、情報を覚えることである。
3. 意味記憶とは、自分に起こった出来事の記憶である。
4. 道具的条件づけの代表例に「パブロフの犬」がある。
5. 観察学習とは、自分の行動を反省することによる学習である。
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記銘とは、情報を覚えることである。
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98 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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Kさん(91歳、男性、要介護1)は、65歳の娘と二人暮らしである。訪問介護員(ホームヘルパー)が週2回通っている。もともと頑固で怒りやすい性格だが、ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が茶碗を割ったのをきっかけに怒りを爆発させて、 この訪問介護員(ホームヘルパー)を代えるように娘に主張した。それは難しいと娘が説明したところ、「もういい、他人には自分の気持ちを理解できるはずがないから、どうせ代わっても今と変わりはない」 と話を打ち切ってしまった。
この会話でKさんにみられた適応機制として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 抑圧
2. 合理化
3. 反動形成
4. 昇華
5. 投影
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合理化
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99 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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血管系に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. リンパ管には血液が流れている。
2. 末梢動脈には逆流を予防するための弁がある。
3. 左心室から出た血液は大静脈へ流れる。
4. 肺動脈には静脈血が流れている。
5. 下肢の静脈は体表から拍動を触れる。
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肺動脈には静脈血が流れている。
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100 |
介護福祉士国家試験(第30回)(平成30年度) |
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眼の症状とそれに関連が強い疾患の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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詳細
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1. 眼球が痛くなる --- 加齢黄斑変性症(age-related macular degeneration)
2. 近いところが見えにくい --- 緑内障(glaucoma)
3. 結膜が充血する --- 流行性角結膜炎(epidemic keratoconjunctivitis)
4. 硝子体が白くなる --- 白内障(cataract)
5. 目やにが増える --- 糖尿病性網膜症(diabetic retinopathy)
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結膜が充血する --- 流行性角結膜炎(epidemic keratoconjunctivitis)
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